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「幌延町における深地層研究に関する協定書」の履行状況について

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北海道幌延町

~研究が三者協定に則り進められていることを確認~
町は、今年度、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という。)から提出のあった「幌延深地層研究計画令和5年度調査研究計画」、及び「幌延深地層研究計画令和4年度調査研究成果報告」について、幌延町における深地層の研究に関する協定書(以下「三者協定」という。)第14条に基づき設置する「幌延深地層研究の確認会議」(以下「確認会議」という。)による内容確認結果を踏まえ、三者協定に則り幌延深地層研究計画が進められていることについて確認し、その旨を原子力機構へ文書により通知しました。
幌延深地層研究計画の内容確認に当たっては、令和5年4月25日から令和5年9月28日まで、3回にわたり確認会議を開催し、原子力機構に対し、構成員である北海道、幌延町、専門有識者から質疑を行う形で確認を行いました。確認した事項の概要については、次のとおりです。

◆確認会議で確認できた主な内容
1.研究成果及び研究計画について
(1)令和4年度の研究成果及び令和5年度研究計画について
・令和4年度調査研究計画書のとおり3つの必須の課題について研究を行い成果を得ており、令和5年度の研究計画どおり研究を開始し、遅れや新たな課題は生じていないこと。
(2)研究工程について
・地殻変動による人工バリアへの影響・回復挙動試験について、令和4年度までの研究で、この分野に関して、所期の目標を達成できたこと。今後は、坑道スケール~ピットスケールでの調査・設計・評価技術の体系化を実施する中で、これまで重要視していなかった現象や特性を考慮する必要が生じるといった情報の不足などがあった場合に、研究期間の範囲内において追加の試験や解析を実施すること。
(3)深度500mまでの掘削について
・坑道掘削工事については、令和5年度に着工し、まず350m調査坑道の拡張と深度500mへの掘削に向けた止水対策を行い、令和5年度は東立坑及び換気立坑の掘削を実施すること。
・令和5年8月9日付け「地下施設の施設整備工程の更新について」に伴う深度500m調査坑道掘削工事の終了時期には変更はなく、令和7年度末までに全ての施設整備を完了する計画であり、研究計画への影響は生じないこと。
・工事工程に裕度は付加されていないが、標準的な施工時間を積算し設定したものであること。地下施設の整備はPFI事業により実施するが、機構においても工事監理を行うこととし、週間工程、月間工程、年度進捗などによる進捗管理を行っていくこと。
・掘削予定範囲の岩盤条件や想定される湧水の状況は、これまでに行った調査ボーリングなどの結果が設計に反映されており、工事の進捗に影響を及ぼすような硬い岩盤や地質性状などはないものと想定していること。
・実際の施工において西立坑や500m調査坑道の掘削前に先行ボーリング調査を行い、湧水やガスの状況を把握し、湧水抑制対策に反映することとしており、調査結果に応じて工事工程に変更が生じる場合があること。
・掘削工事の工法は削岩機を用いた機械掘削とすることとし、工事に必要な機材及び作業員数についても必要な量を確保していること。
・坑道掘削により発生する排水等は、これまでと同様に排水処理設備において排水基準以下に処理を行うなど、環境保全対策を実施すること。
・排水処理設備の能力については、深度500mの施設建設を想定した予測湧水量の算定結果に基づいて設定されており、今後、深度500mまでの掘削をした際にも充分な処理能力を有していること。
・各立坑を同時に掘削することも技術的には可能であるが、メタンガス発生時の作業員の避難など、安全面を考慮し、立坑の掘削は原則2か所までとしていること。

2.幌延国際共同プロジェクトについて
(1)開始時期について
・幌延国際共同プロジェクト(以下「共同プロジェクト」という。)は、令和5年2月8日に協定が発効したこと。また、協定書に基本合意した全ての機関が署名を完了したこと。
(2)研究内容とスケジュールについて
・共同プロジェクトの研究スケジュールは、令和2年度以降の研究工程で示した関連する課題のスケジュールと同様となること。
・共同プロジェクトにおける各年度の研究内容は、令和2年度以降の研究工程で示した関連する課題の研究内容と同じになること。
・共同プロジェクトの進捗に伴い、令和2年度以降の研究工程で定める研究工程(研究期間・実施内容)を前倒しして、共同プロジェクトの研究を行う場合、事前に研究工程の変更に係る説明が必要であること。
(3)NUMOの参加と公表について
・共同プロジェクトへの参加を予定していたNUMOについては、協定書に署名(令和5年4月3日)し、参加したこと。
・共同プロジェクトの業務で幌延深地層研究センターにNUMOが訪問する際には、機構の職員が必ず帯同し、共同プロジェクトを実行するための現場確認及び技術的な打合せの目的のみで深地層の研究所に立ち入ることを確認すること。
・共同プロジェクトに関し、その活動状況のほか、NUMO等の参加機関が訪問した場合の対応状況(関係者の訪問日時、目的、所属等)については、幌延深地層研究センターのホームページで情報発信を行うとともに、確認会議や住民説明会などで公表すること。

3.情報公開・情報発信・理解促進について
・掘削工事の進捗状況は、幌延深地層研究センターのホームページでの公開などにより積極的な情報公開を行うとともに、次年度以降の研究成果報告書への記載を行うほか、確認会議や住民説明会で、進捗状況を報告すること。
・各研究項目について、毎年の研究成果報告書において、これらの成果が逐次得られていることやスケジュールに遅れが生じていないことを広く周知すること。
・研究内容に関し、道民から質問等が多く寄せられている事項については、より丁寧な説明を行う必要があること。
・ホームページについて、情報が整理され、一般の方でもわかりやすい説明の工夫を行っているが、情報量が多いことから、今後も情報の受け手の「分かりやすさ」に配慮したホームページの構成とする必要があること。
なお、三者協定の履行状況に係る確認結果の通知にあたり、引き続き三者協定を遵守のうえ、幌延深地層研究計画を着実に進めていただくよう原子力機構へ改めて求めました。

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