文字サイズ
自治体の皆さまへ

地下の研究現場から第46回-岩盤にかかる力と強度を同時に測る

7/27

北海道幌延町

国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター
モグ太くん:私たちの行っている研究について、広くご理解いただくために幌延町広報誌「ほろのべの窓」の誌面をお借りして町民の皆様をはじめ、ご愛読者様に研究内容についてご紹介させていただきます。

みなさんの周りには、様々なものがあると思いますが、大半の形あるものはどれも「どのくらい力がかかると壊れるか」が製造段階で確認され、売られています。地上の建物などの構造物は地面の下にある岩盤に支えられているので、岩盤にかかる力(構造物の重さ)や岩盤の強度(どのくらいの力に耐えられるか)を事前に知る必要があります。同様に、地下にトンネルを掘るときも、トンネルを支えるコンクリートの壁を作るためにそれらの情報が必要となります。岩盤にかかる力や強度は目に見えませんので、一般には、岩盤からサンプルを採取し、かかる力とそれによって岩盤が変形する関係を把握することで求めます(図1)。幌延深地層研究センターで行っている坑道の掘削でも、岩盤にかかっている力や岩盤の強度を知る必要があり、これまで色々な方法でそれらを計測し安全な坑道を作るために利用してきました。しかしながら、今までの方法は岩盤にかかる力と強さを別々に測るものでした。
このため、両方を一度に測れるような方法があれば効率的ではないかと考え、共同研究を利用して計測方法の開発を行っています。この研究では地下施設の坑道から掘ったボーリング孔で計測の試験ができる装置を使い、その結果から計測場所の岩盤にかかっている力の大きさと方向を求めました。その結果、一番大きい力の大きさと方向は、過去の計測結果と概ね一致し(図2)、今回の方法で岩盤にかかっている力と岩盤の強さを同時に知ることができる見通しが得られました。なお、ここで開発してきた方法は、専門の学会で賞を受賞しました(令和4年度岩の力学連合会フロンティア賞)。

図は本紙をご覧ください。

広報調査等交付金事業

お問い合わせ先:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター…【電話・告知端末機】5-2022【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
ゆめ地創館…【電話・告知端末機】5-2772【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/yumechisoukan/index.html

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU