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地下の研究現場から第47回 令和6年度の調査研究計画の紹介

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北海道幌延町

国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 幌延深地層研究センター
モグ太くん:私たちの行っている研究について、広くご理解いただくために幌延町広報誌「ほろのべの窓」の誌面をお借りして町民の皆様をはじめ、ご愛読者様に研究内容についてご紹介させていただきます。

今回は、令和6年度の調査研究計画について紹介します。今年度は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」に示した必須の課題(以下の(1)~(3))について引き続き進めます。また、幌延国際共同プロジェクトについては、原子力機構を含めた国内外の11機関が参加しており、設定した3つのタスク(物質移行試験、処分技術の実証と体系化、実規模の人工バリアシステム解体試験)への取り組みを継続します。
(1)実際の地質環境における人工バリアの適用性確認:人工バリア性能確認試験では、廃棄体の発熱が収まった状態を模擬した条件でのデータ取得を自動計測機器により継続するとともに、解体試験計画の具体化などに取り組みます。また、物質移行試験では、掘削損傷領域およびブロックスケールにおける物質移行や有機物・微生物・コロイドが物質移行に与える影響について、モデル化・解析評価手法を取りまとめます。
(2)処分概念オプションの実証:廃棄体の搬送定置・回収技術および坑道の閉鎖技術の実証について、適用した技術の有効性や技術的な課題を取りまとめます。また、高温度(100℃以上)が緩衝材の特性に与える影響を検証するための原位置試験を継続します(図)。さらに、今年度から、「坑道スケール~ピットスケールでの調査・設計・評価技術の体系化」として、人工バリアに要求される品質を踏まえた要素技術を体系的に適用し、廃棄体の設置方法などを整理する調査研究を開始します。この取り組みのひとつとして、500m調査坑道を対象に、湧水量や掘削損傷領域の発達範囲を予測する解析を行い、その結果を原位置調査で確認する方法を検討します。
(3)地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証:解析などを通じて、断層/割れ目の水理学的連結性や断層の力学的な安定性に関する検討を行うとともに、これまでの成果を取りまとめます。
また、昨年度に引き続き、換気立坑および東立坑の掘削を行うとともに(写真)、西立坑および500m調査坑道についても、掘削を開始する予定です。

図・写真は本紙をご覧ください。

広報・調査等交付金事業

お問い合わせ先:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター…【電話・告知端末機】5-2022【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
ゆめ地創館…【電話・告知端末機】5-2772【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/yumechisoukan/index.html

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