国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 幌延深地層研究センター
モグ太くん:私たちの行っている研究について、広くご理解いただくために幌延町広報誌「ほろのべの窓」の誌面をお借りして町民の皆さまをはじめ、ご愛読者さまに研究内容についてご紹介させていただきます。
第41回(2023年11月号)では、地下施設の坑道の掘削のうち、深度350mの調査坑道の試験坑道(水平方向のトンネル)の掘削(今年1月に整備を完了)を紹介しましたが、今回は深度500mに向けた立坑(垂直方向の坑道)の掘削について紹介します。3本ある立坑のうち東立坑は昨年9月に、換気立坑は今年2月に掘削を再開しました。
掘削に際しては、事前に行った湧水対策工事で使用したボーリング孔を利用し、掘削した際に多量のメタンガスが発生する恐れのないことを調べた上で進めています。具体的な掘削の手順は以下の通りです。
(1)掘削
ブレーカーと呼ばれる機械で岩盤を破砕した後、バケットで掘削します(写真1)。
(2)掘削土(ズリ)の搬出
掘削した岩盤(掘削土(ズリ))を専用のかご(ズリキブル)に積み込んで地上に搬出します(写真2)。
(3)壁面観察
掘削した岩盤の壁面を観察し、割れ目の分布や湧水などの情報を取得します。
(4)鋼製支保の設置
坑道と同じ大きさの円形の鋼材(鋼製支保 写真3)を壁面に取り付けます。
(5)型枠の設置
掘削区間にコンクリートを打設するため坑道と同じ形の円形の型枠を設置します。
(6)コンクリート打設
(5)で設置した型枠と岩盤壁面の間にコンクリートを流し込みます(写真4)。
(7)型枠脱型
流し込んだコンクリートが固まった後に型枠を外します。
上記の手順をおよそ1mごとに繰り返して立坑を掘削します。今年度は東立坑・換気立坑の掘削を継続するとともに、西立坑および深度500mの調査坑道の掘削を開始し、令和7年度中に深度500mまでの坑道を整備する計画です。
図・写真は本紙をご覧ください。
広報・調査等交付金事業
お問い合わせ先:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター…【電話・告知端末機】5-2022【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
ゆめ地創館…【電話・告知端末機】5-2772【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/yumechisoukan/index.html
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