国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 幌延深地層研究センター
モグ太くん:私たちの行っている研究について、広くご理解いただくために幌延町広報誌「ほろのべの窓」の誌面をお借りして町民の皆さまをはじめ、ご愛読者さまに研究内容についてご紹介させていただきます。
幌延深地層研究センターでは、令和5年2月、幌延国際共同プロジェクト(HIP)を立ち上げました。HIPは、地下施設を利用した研究開発を国内外の機関で協力して推進することで、日本のみならず参加国における先進的な安全評価技術や工学技術に係る成果を最大化することを目的としており、日本をはじめドイツ、英国、オーストラリア、台湾、韓国、ルーマニア、ブルガリアから、11の機関が参加しています。研究内容として、国際的に関心の高い以下の3つのタスクを設定しています。
タスクA:物質移行試験
放射性物質を模擬した物質を地層の割れ目に流し込み、三次元的に物質が移動する経路を適切に再現する解析手法を開発。
タスクB:処分技術の実証と体系化
これまでの研究成果をもとに、深度500mで想定される掘削時の湧水量や割れ目の分布などを予測。掘削後の結果と照らし合わせることで、掘削前に適切に処分孔を配置する方法論を確立。
タスクC:実規模の人工バリアシステム解体試験
深度350mの調査坑道に平成26年に設置した実規模の人工バリアを取り出し、緩衝材への地下水の浸透や金属製のオーバーパックの劣化などを分析するとともに、人工バリア周辺の複雑な挙動を適切に再現できる解析手法を開発。
令和6年6月5日~7日に、各参加機関の研究者が幌延深地層研究センターに集い、実際の地下施設で行われている試験の状況を確認しながら、今後の研究実施方針等について議論する合同タスク会合を行いました(写真)。今後も試験状況などを確認しながら議論する機会を多く設けることで、参加機関同士の交流を深めながら効率的に研究を進めていきます。また、得られた成果は国内外の学会や論文誌等に積極的に発表していきます。
図・写真は本紙をご覧ください。
広報・調査等交付金事業
お問い合わせ先:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター…【電話・告知端末機】5-2022【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
ゆめ地創館…【電話・告知端末機】5-2772【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/yumechisoukan/index.html
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