10月24日(木)~25日(金)の2日間、全国文化的景観地区連絡協議会平取大会が開催されました。この協議会は、61の市町村等を主とする加盟団体が、文化的景観の保存に関する各種の課題を共通認識としつつ、相互に情報交換を行い課題解決に取組み、地域の住民と連携し、文化的景観のあるべき姿の構築のための先導的役割を果たすことを目的としています。今年度は平取町が開催地となり、加盟団体および関係者140名が参加しました。
基調講演では、「アイヌの伝統と近代開拓による沙流川流域の文化的景観」について、西山 徳明 教授は土地の特性に見合った資源の保全や利用を地域に分かるように示すことが必要であると提言されました。
情報提供として、文化庁文化財第二課 市原 富士夫 主任調査官が「文化的景観20年の取組み」について報告しました。
事例発表では、平取アイヌ文化保存会の長野 環 氏、沖縄県今帰仁村の玉城 靖 氏、長野県飯山市の鷲尾 恒久 氏より地域での取組みが報告されました。また、奈良文化財研究所主催の文化的景観ポスターセッションも開催されました。
25日(金)は、好天に恵まれ、現地視察を行いました。視察は2コースに分かれ、平取町の文化継承、暮らしの姿、土地に対する地域住民の認知やその利用等を説明しました。Aコースは二風谷コタンを徒歩でめぐり、様々に行われる文化継承活動や二風谷の土地の価値を説明しました。Bコースは二風谷~芽生方面のアイヌ伝承地やアイヌ標本樹木園をバスでめぐり、アイヌの伝統を正しく伝えていくための取組みを学びました。
2日間を通して、参加者の皆さん、地元関係者の方々が終始笑顔で参加していただけたことが大変印象的でした。運営スタッフにとっても本当に充実感のある大会になりました。
ご参加ご協力をいただいた地域住民の皆さま、大変ありがとうございました。
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