保健福祉課からのお知らせ
■飲酒の新常識‼
かつては、「少量の飲酒は体に良い」といわれていた時代もありました。しかし、近年の研究によると、少量の飲酒でもがんや脳卒中、高血圧などの発症リスクを高めることがわかってきました。
下の表は、日本における飲酒量と疾患の発症リスクの関係を表しています(厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」)。0g以上と記載されているものは少しでも飲酒をするとリスクが上がるということを表し、少量であっても飲酒する習慣のある方の場合、全く飲まない方と比べて、高血圧や脳出血、胃がんなどを発症するリスクが高いことがわかります。
健康日本21では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を「1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上」と定めていますが、これは「ここまでなら飲んで良い上限値」ではありません。少量の飲酒で顔が赤くなるなど、アルコール分解能力が低い人はお酒の影響を受けやすく、人によって影響の受けやすさが異なるため、「適量」の基準を定めるのは困難です。
体質によって、お酒の影響の受けやすさは異なりますが、お酒が強い弱いに関わらず、飲酒量が少ないほど、飲酒によるリスクは少なくなることに違いはありません。
まずは、皆さん一人ひとりがアルコールに関する問題への関心と理解を深め、自らの予防に必要な注意を払い、不適切な飲酒を減らすことが大切です。
飲酒をする際には、健康リスクを避ける飲み方を心がけましょう。
▽避けるべき飲酒
・一時多量飲酒
・他人への飲酒の強要等
・不安や不眠を解消するための飲酒
・病気等治療中の飲酒や服薬後の飲酒
・飲酒中または飲酒後における運動
・入浴などの体に負担のかかる行動
▽健康に配慮した飲酒の仕方
・自らの飲酒状況等を把握する
・あらかじめ量を決めて飲酒する
・飲酒前または飲酒中に食事をとる
・飲酒の合間に水を飲むなど、アルコールをゆっくり分解・吸収するようにする
・一週間のうち、飲酒をしない日を設ける
長期間にわたって、大量のアルコールを摂取し続けると、アルコールを摂取しないといられなくなる状態、つまりアルコール依存症になる危険性があります。
アルコール依存症は、脳内のアルコールに関するブレーキが壊れて、「日々どうしても飲まずにいられない」「量のコントロールができない」「健康や生活に支障が現われてもやめられない」といった状態に陥ります。
▽アルコール依存症のサイン
・お酒に強くなり、量が増加していく
・ほろ酔いでは飲んだ気がしなくなる
・飲んで記憶を失うようになる
・飲むことを優先した生活になる
一つでも思い当たる方は、アルコール依存症の初期段階にいる可能性があります。ひとりで悩まず、保健師や医療機関に相談してください。
お問い合わせ:保健福祉課 保健推進係(ふれあいセンターびらとり)
【電話】4-6112
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