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いきいき笑顔―認知症による徘徊の対処法

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北海道当麻町

認知症の方にみられる行動症状のひとつに徘徊(はいかい)があります。認知症による徘徊とは、自分がどこにいるか分からなくなってしまい、不安に駆られて外を歩き回る状態です。周囲には目的なく歩き続けているように見えますが、本人は安心できる場所や目的の場所を求めて捜し歩いています。

■認知症の方の徘徊は社会問題にもなっています
理解力・判断力が低下しているため、家の外を徘徊した場合、「行方不明、転倒によるケガ」「夏場の脱水や熱中症」「冬場の低体温症」などさまざまな危険が伴います。認知症が原因の徘徊で自宅に戻れなくなり、警察などに保護されるケースは多く、認知症による行方不明者は年々増加しています。2020年には1万7,656人に達し527人が死亡しています。
認知症を持つ老人の徘徊の実態に関する調査によると、行方不明後24時間以上経過すると生存・発見される確率はかなり少なく、逆に無事に見つかる確率が高いのは行方不明から6時間以内です。行方不明になった時には自力での捜索にこだわらず速やかに警察に通報しましょう。行方不明者を発見、保護するSOSネットワークが当麻町にはあるので有線告知放送も使用できます。

■徘徊が始まった時の接し方、対処法
(1)人の見守りによる対処法
1.否定せず話を聞く
本人にも徘徊する理由があるので否定されると介護者への不信感につながります。なぜ歩いているのか尋ねるなど本人に寄り添うことで安心して徘徊をやめることもあります。

2.他の事に気をそらす
例えば「家に帰る」と家を出ようとする方に対し「お迎えを呼んだのでお茶を飲んで待ちましょう」など、他のことに気をそらすことで徘徊しようとしていた理由を忘れて落ち着くこともあります。

3.適度な運動を行う
負担の大きい夜間の徘徊を防ぐには、日中に適度な運動をすると良眠につながり、生活リズムが整い徘徊予防につながります。時には徘徊を止めず一緒に外を歩くのも良いです。

4.地域との連携
認知症の方を家族だけで抱えるのではなく、地域での理解があれば、徘徊しても自然と話を聞いてくれる人、家まで送ってくれる人も出てきて本人・家族ともに安心して生活できます。

(2)物品による活用法
1.徘徊にいち早く気付く
靴や持ち物などにGPS端末を入れたり、ドアセンサーをつけるなど、いち早く行動開始に気づけるような物もあります。

2.持ち物に名札をつける
徘徊で帰り道がわからなくなった場合、本人は自分の名前や住所を言えないことが多くあります。服や持ち物に名前、連絡先を書いたりすることで発見対応をスムーズにできます。

徘徊の症状がある認知症の方の介護は並大抵のことではありません。「ちょっとおかしいな?」と感じたら、決してご家族だけで悩まずに、まずは地域包括支援センターにご相談ください。

詳しくは…当麻町地域包括支援センター(保健福祉課介護係)
【電話】84-2111

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