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地域おこし協力隊紹介

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北海道当麻町

■新たな価値を見いだし、発信していきたい
地域おこし協力隊 箭内恒奎(やないこうき)
地域おこし協力隊として、今年2月から活動を開始し約8カ月。当麻町に移住する前は、東京、札幌、大阪、千葉、埼玉で暮らしたことのある箭内恒奎さん。それぞれの場所は、全く違う風景が広がっていたと話す。

「当麻町は、北海道らしい豊かな自然があふれる場所。ある意味、「田舎」かもしれません。でも、そうした場所に住んだことがないからこそ、そこにあるものの美しさや、新しい価値を見つける力があると思っています。」
そう話す箭内さんの主な仕事は、写真や映像で当麻町の魅力を発信すること。箭内さんが切り取る当麻町は、これまでの発信とは異なる視点が多い。店主がコーヒーを入れる後ろ姿や、パンをこねる手先など、決して取材対象である「人」を真正面から撮ったものではないのに、そのたたずまいや所作から、その方のこだわりや丁寧な心遣いを感じることができるのだ。
「日々の暮らしは季節とともにあります」と紡ぐ言葉には、その穏やかな人となりが表れている。「自分自身の感性に重きをおいて、当麻町の風景や人、いま行っていることやこれからしていくこと、移住者の目線で知りたいことを映像にして発信していきたいと考えています」。

▽今後の展望
協力隊の活動期間は最長でも3年。卒業後はどのような方向性でいるのか伺うと、「実は、してみたいことがたくさんあるんです」と顔をほころばせる。
「日々の暮らしに馴染みながらも、それがあることでちょっとだけ心が豊かになる、そんな暮らしの道具店を起業しようと考えています。特に僕が大切にしたいと思うのは「食」。昔ながらのテーブルやスツール、食器棚など、一見すると古いと感じる物、価値がなくなってしまったと思われがちな物に新たな価値や味わいを見いだし、そこに毎日の食卓を彩る器や調理器具を並べ、人の手で作られた物の良さや美しさを身近に感じてもらえるような場所を作りたいと思っています。また、町内の農家さんと連携し、ロス野菜の量り売りをしてみたり、お店を持ってみたいけれど、場所が︙と悩む人に向けてシェアキッチンの場を提供してみたり、と色々なアイデアが膨らんでいます。」と話す。
「当麻町に越してきて感じたのどかな自然と、そこに流れるゆったりとした空気は、それだけで価値のある、大きな魅力だと思っています。でも住んでみないとわからなかった。だから、もしそうした「田舎暮らし」をしてみたいと考えている人がいれば、それを助けてあげられるような場所にもしたいと考えています。」
箭内さんが見いだす、新たな当麻町の魅力と今後の活動に、これからも注目してほしい。

※起業にむけて、古い家具を探しています。手放す際は箭内【電話】070-7595-8368までご一報ください。

■Webサイトはその町の「顔」
地域おこし協力隊 竹川真文(たけかわまさふみ)
地域おこし協力隊として、今年4月から活動を開始し約6カ月。Webサイトの構築を得意とする竹川真文さん。出身は愛知県。大学で電気情報工学を学び、卒業後はシステムエンジニア(ソフトウエアの設計・開発を行う仕事)に。

システムエンジニアとして某大手自動車メーカーに勤務後、宮崎県の地域おこし協力隊の活動を経験したのち、北海道に移住。愛別町の地域おこし協力隊として、愛別町のWebサイトを制作した実績をもつ竹川さん。
「情報発信を通して、どのように当麻町を盛り上げていくかを考えた時、自分なりに一つの持論をもっています。それは、写真や映像に引き付けられた視聴者の行き着く先は、間違いなくその発信者の〝素顔〟である、ということです。どんな発信者が配信しているのだろう、とWebサイトを検索し、発信者の情報を知る。だから、町のWebサイトはその町の〝顔〟なんです。そんな意識をもって、常にわかりやすく、アクセスしやすいものにしたい、と考え制作しています」。
そんな竹川さんは、現在来年3月1日のリニューアルに向けて、当麻町のWebサイトを制作している。町内在住のWebデザイナー、水本篤志さんをメインデザイナーとし、情報発信戦略課、地域おこし協力隊と3者連携のもと「オール当麻」によるWebサイトを目指し、打ち合わせを重ねている。9月下旬には、町職員に向けて新Webサイトへの移行説明会が開催された。制作する上でどのようなことを重視しているか伺うと、「アクセスした人が見やすいことはもちろん、日頃Webサイトを更新する人が扱いやすいことが一番だと思っています」と話す。
また、竹川さんは花や昆虫などの小さな生き物や、風景写真を得意とする。「風景が好き、というのもありますが、やっぱり写真は面白いですね。意図する画が撮れた時はうれしい気持ちになります。」と笑顔。

▽今後の展望
「システムエンジニアは、前にでることのない、裏方の仕事です。パソコンの前での作業が一日の大半を占めるため、正直、活動の内容が分かりづらいかもしれません。でも、出来上がったWebサイトやシステムは、確実に人の仕事を支える重要な役割を果たしています。そこにやりがいを感じています。今回、当麻町に必要としてもらえたことは一つの縁だと思うので、卒業後も当麻町を拠点として活動していきたいと思っています。Web開発を行う技術者が、直接サポートに当たる体制を整えているので、スピード感を持ったサポートを行えることが最大のメリットだと考えています。もし興味がある事業者の方は、気軽に声をかけていただけるとうれしいです。」
来年完成する、竹川さんの作るWebサイトを楽しみにしてほしい。

※昨年4月に着任した地域おこし協力隊、白木雪乃隊員の活動については、令和4年「我が郷土」7月号をご覧ください。

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