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いきいき笑顔67ー認知症の症状「実行機能障害」を畑づくりから見るー

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北海道当麻町

コロナ禍が一段落し、久しぶりに会った高齢両親をはじめとする身内に対して、「あれっ?」と感じることはないでしょうか。今年は、認知機能が低下し始めた時に家族が感じやすい症状について掲載します。

■物事を行う時に計画を立てて、順序良く行うことが難しくなる「実行機能障害」
実行機能障害の原因は、脳の大脳皮質にある前頭連合野という部位が障害を受けることにあります。前頭連合野は物事の計画、推理、判断、意思決定をつかさどる部分です。

1)実行機能障害の具体的な症状
・段取りが悪い
・優先順位がつけられない
・要点が絞り込めない
・予期できないことが起きるとパニックになってしまう
・間違いをなかなか修正できない
・1つのことにこだわり、なかなか前に進めないなど

▽たとえば、畑仕事だったら…

この他、「電話番号を調べて電話をかけることができない」
「食材を用意して調理から盛り付けるまでの一連の行動がわからない」
「砂糖や塩など調味料が使えない、わからない」など。

実行機能障害では本人は思い通りに行動できないために、ストレスを抱えてしまう場合もあります。
そういった精神的ストレスが、他の症状を引き起こすきっかけになることもあります。

2)実行機能障害の対処法
・抽象的な表現は避け、具体的に指示する
・指示は一つ一つ、1つ終わったら次へ
・毎日行うことを、リストにして書き出す
・わからなくなったら、人に質問する癖をつける

大切なことは環境づくりです。環境づくりには周囲の方のサポートも大切です。そしてサポートする時に意識して欲しいのは、「適度に褒めることを心がける」ことです。実行機能障害がおこると、本人も自分自身に不安や戸惑いを覚えます。しかし適度に褒めることで、自信を取り戻し、行動する気力が湧きやすくなります。過度に褒めると子ども扱いされていると感じ、かえって意欲を損なうことがあるので、“適度”にという部分に注意しましょう。

詳しくは…当麻町地域包括支援センター(保健福祉課介護係)
【電話】84-2111(内線180・181・182)

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