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いきいき笑顔69―認知機能が低下してきても、いつまでもお買い物を楽しむために…

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北海道当麻町

「冷蔵庫に同じものがいくつもたまっている」「賞味期限の切れた食品が棚や冷蔵庫の奥から出てくる」「会計をせずに持ち帰ってしまった」「購入や契約をしたことを忘れ、高額な請求書が届いてしまった」など、認知機能の低下から起こる買い物のトラブルについて聞いたことがある人も多いと思います。
2022年度の65歳以上の高齢者の消費生活センター相談件数は約25万8000件で、この数字は全体の相談件数の約3割にあたります。コロナ禍だったこともあり、件数自体はここ数年減少していますが、いずれも高い水準で経過しています。中でも高額商品の購入や通信販売などのトラブルが多く、昨年度は定期購入やインターネットが絡むものが多い傾向が見られました。

■認知機能の低下の進行と普段の買い物の影響
※一例ですので、全ての症状・行動とは一致しません

買い物はお店まで移動する、献立などをイメージしながら商品を選択する、店員と会話をする、計算をして、支払いをするなど、五感や脳が刺激され、活性化される過程がたくさんあります。このため、トラブルを未然に防ぎ、買い物を続けることは心身の健康を保つ大切な行動と言えます。

■買い物を続けるために…トラブルへの対策
買い物トラブルを防ぐためには、家族や周囲の人のサポートが欠かせません。日頃から本人の様子をうかがい、よく行くお店やよく買う物、買い物の一連の流れで心配な部分を知っておくことが重要と思われます。

▽買い物リストを作り、誰かが付き添う
あらかじめ「買うものリスト」または「買わなくていいものリスト」を作っておき、可能であれば家族や周囲の人が付き添い、必要なものを必要な分だけ買えるようにしましょう。

▽よく行くお店の店員さんに協力してもらう
なじみのスーパーや近所の商店街のお店の人に理解を得ておくのもよいと思われます。店員さんに優しく指摘されることで、家族に注意されるよりも、すんなり納得できることも。

▽クーリング・オフ制度を使う
いったん契約の申し込みや契約を締結してしまった場合でも、一定の期間であれば契約の解除ができる制度です。訪問販売や電話での勧誘販売の場合、8日以内であれば契約を解除できます。
※店頭での直接購入や通信販売などにはこの制度は適用されないので注意が必要です

▽プリペイドカードの利用を検討する
お金を使いすぎてしまうことが困る場合に、事前にチャージをしておくプリペイドカードを利用することも一つの手となります。認知機能の低下が進むと、利用方法が理解できなくなってしまうため、早めに利用を検討することが必要です。

何から何までサポートをするのではなく、本人の意思やできることを尊重し、本当に必要なときだけさりげなく周囲がサポートする姿勢が大切です。
頭ごなしに叱ることは、自信を喪失させ、認知機能の低下を進行させてしまうなど、悪い影響を及ぼす可能性があります。まずはその行動を受け入れ、対策でできることを考えていきましょう。

詳しくは…当麻町地域包括支援センター(保健福祉課介護係)
【電話】84-2111

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