年齢を重ねると、睡眠が浅くなったり、夜中や早朝に目が覚めたりすることが増えます。
睡眠不足が続くと、体力や気力の低下につながり、疲れが取れにくくなるだけでなく、集中力の低下や自律神経の乱れを引き起こすことにつながってしまいます。「眠れなくてつらい」時は医師に相談し、必要に応じて睡眠薬を適切に使用しましょう。また、副作用についても正しく理解することが大切です。
■高齢者が睡眠薬を使用することで起こる副作用
1.眠気
睡眠薬の影響が翌朝まで残ることがあります。
主な症状:
・朝起きられない
・午前中の集中力が低下し、ぼんやりする
・つい居眠りをしてしまう
2.ふらつき
睡眠薬には筋肉をゆるめる作用があり、転倒や骨折のリスクが高まります。特に足腰が弱っている方は注意が必要です。
3.せん妄
脳が一時的な機能障害を起こし、意識の混乱を起こすことがあります。
主な症状:
・注意が散漫になり、1つのことに集中できない。
・会話がまとまらない。
・単語を言い間違える。
・夜に眠れなくなり、昼間に寝てしまうことがある
・日時や自分のいる場所、家族の顔・名前を間違える。
・実在しない人や物が見える(幻覚)。
・イライラしやすくなる。逆に上機嫌になる。
■睡眠不足が認知症のリスクを高める
睡眠が不足すると、次のような影響があるといわれています。
・脳に認知症の原因となる物質が蓄積する
・認知機能と関係する成長ホルモンが不足し、認知機能が低下する
・食欲が増し、生活習慣病の悪化につながり、認知症のリスクが高くなる
■健康な睡眠のためにできること
・日中は活動的に過ごし、夜にぐっすり眠れるように心がけましょう。
・寝床に入っている時間は8時間以上にならないよう心がけ、睡眠時間よりも「朝すっきり起きられるか」を大切にしましょう。
※眠気がないのに、寝床に入ることは避けましょう
睡眠薬を使うのであれば、適切に服用し、症状が改善したら少しずつ自然な眠りを取り戻せるよう、睡眠習慣の見直しを意識することが大切です。
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詳しくは…当麻町地域包括支援センター保健福祉課介護係
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