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冬道の事故を防ぐために~旭山動物園多重事故を受けて

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北海道当麻町

2月15日午前10時半頃、旭山動物園近くで観光バスを含む10台が絡む多重事故が発生しました。事故の原因は、凍結した圧雪アイスバーン。下り坂で車両がスリップし、ブレーキが効かなくなったのです。幸い命に関わる被害はありませんでしたが、複数の人が骨折するなど重傷を負いました。
冬道では、路面状況が急変することがあり、少しの油断が大事故につながります。今回の事故をきっかけに、あらためて冬道の危険性について考えてみましょう。

■冬道運転のポイント
旭川東警察署当麻駐在署の白鳥秀樹署長に、冬道運転のポイントを4つ教えていただきました。
(1)『急ブレーキ・急ハンドル・急発進』は避け、スリップの原因を排除しましょう
(2)路面が滑りやすく、制動距離が伸びるため、車間距離は十分に確保しましょう
(3)エンジンブレーキを積極的に活用しましょう(オートマチック車は、シフトレバーをDからBなどにシフトダウンすることでエンジンブレーキを使うことができます)
(4)万が一の事故に備え、全席で必ずシートベルトを着用しましょう

■当麻町で事故が起きやすい場所
白鳥署長によると、今年に入って町内で発生した事故のうち、3件が「点滅信号のある交差点」での事故とのこと。白鳥署長は次のように話します。
「点滅信号は、赤色なら一時停止、黄色なら徐行(時速10キロ程度)という交通ルールがあります。しかし、黄色側の人には『赤信号側の車が止まってくれるだろう』という油断が生まれやすく、冬道では止まりきれずに事故につながるケースが多いです。」
「〇〇だろう」という憶測が、事故に繋がる危険性を持っています。「止まってくれないかもしれない」と予測することが重要です。また、事故が起こりやすそうな場所を事前に知っておくことも、交通事故防止の一つの手段となります。

■消防署での救助訓練
2月19日、当麻消防署では自動車事故の救助訓練が行われました。廃棄予定の車両を使用し、事故によりドアが開かない事態を想定した上で、救助隊員がフロントガラスを特殊器具で破壊。迅速で正確な救助が求められる現場で、大きな機械音とガラスの破片、そして隊員の真剣に取り組む姿には緊張感が漂っていました。
訓練後、隊員全員で振り返りを実施。「隊員同士の積極的な声かけが救助の安全性を高める」「1つの救助方法に捉われず、複数の救助方法を考慮しながら活動することが大切」などの意見が交わされました。田村栄教署長は「事故を未然に防ぐことが最優先ですが、どのような事故にも対応できるよう、今後も様々な想定で訓練を行っていきたい」と話しました。

■地域全体で意識を高めよう
事故を防ぐためには、地域全体の意識向上が不可欠です。これからの時期、日中は雪解けが進み、朝夕にはまた冷え込みつるつる路面になることも。一人ひとりが「冬道は危険」という認識を持つことで、防げる事故があるはずです。安心して過ごせるまちづくりに、ぜひご協力ください。

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