■銘木市で高値評価「全部ある当麻町」
当麻町出展銘木「かせぐ自治体・かせぐ林業」大台の1千万円超えを記録。2月21日、第483回「北海道銘木市売」旭川市永山の銘木会館での入札会場は、北海道・全国から集まる競り人の熱気であふれた。
当麻町有林からの出材は広葉樹を主とした137本・約119立方メートル。中でもナラ・メジロカバが高評価。針葉樹のクロエゾマツも積極出展した。
パルプ材などで一律出せば安値となる広葉樹の価値ある銘木を見抜けるか。目利きができる者、出材できる環境整備、SGEC森林認証材としての産地証明など「全部ある当麻町」だからこその力、銘木市での高値評価につながっていると確信する。
当麻町の出材には他にも特長的な仕掛けが。QRコードにスマートフォンをかざすと、町有林伐採場所がGPS座標でグーグルマップに表示され、より信用を高める産地証明へと町林務担当職員が一工夫している。
銘木市へ出材することで、平均的な一律売払額の5倍~10倍になる原木も。20万円を超えると大きな拍手がおこり高らかに「大台」とコールされる。「してやったり!」笑顔があふれる誇らしい瞬間だ。
循環型林業、未来へつなぐ森づくりへの後押し、活況な応札をいただいた。町林務担当職員、当麻町森林組合はじめ関係事業者、官民連携の努力が報われた思いである。自然の恵み、皆さんのお力に感謝したい。
「北海道の木で家具をつくる」。日本を代表する産地、旭川家具の取り組みへ目を向けたい。国内・世界の森林環境問題と向き合い、北海道産広葉樹の使用基準を定め活用する「ここの木の家具・北海道プロジェクト」が2014年スタート。同年26・9%から2023年69・0%へと、約7割の旭川家具が適用要件を満たすまでに急伸されている。
持続可能な地域材活用促進の気運が旭川市を中心に上川地区から高まり、家具材から建築材まで、全道・全国へと波及しつつある。
官民連携「木育・林業の町」当麻町の力、一翼を担ってまいる。
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