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自治体の皆さまへ

【ミニ特集】骨髄ドナーを知っていますか?(1)

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北海道恵庭市

市では今年度より、道内で初めて、骨髄ドナーに対して助成金を交付する制度を設けました。今月号では、骨髄バンクについての簡単な紹介と、市の制度についてお知らせします。

◆骨髄バンクの役割
骨髄バンクとは、血液の病気で造血幹細胞(血を造るもとになる細胞)の移植を必要とする患者と、健康な造血幹細胞を提供するドナーをつなぐ公的事業です。対象となる疾患は、白血病や再生不良性貧血などで、治療法として「造血幹細胞移植」を必要としています。なお、普段耳にする「骨髄移植」は、「造血幹細胞移植」のひとつ。造血幹細胞をどこから採取して移植するかによって、「骨髄移植」、「末梢血幹細胞移植」、「さい帯血移植」に分けられており、骨髄バンクでは、「骨髄移植」と「末梢血幹細胞移植」を行っています。
移植を待つ人のために、骨髄バンク登録者の中からドナーを選び、「造血幹細胞移植」を行うのですが、ドナーは誰でもいいわけではありません。患者とHLA(白血球の型)が同じ人が選ばれます。HLAは両親から受け継ぐため、兄弟姉妹であっても確率は4分の1。他人であれば、確率は数百から数万分の1に跳ね上がります。昨年度末のドナー登録者数は55万4306人いますが、昨年度の移植の実績を見ると、患者1911人のうち1052人。希望者の半分程度にとどまっています。多くの人がドナー登録をして母数を増やすことで、ひとりでも多くの患者が移植を受けることができる可能性が上がるのです。

◆ドナー登録から提供まで
ドナー登録についてもっと知りたい場合は、日本骨髄バンク発行のしおり「チャンス」をお読みください。保健課に備え付けてあるほか、QRコードから日本骨髄バンクホームページでも見ることができます。制度について十分理解したうえで、ドナー登録をする場合は、登録申込書に必要事項を記入し、登録受付窓口(各地の献血ルームや保健所など)へ持参ください。窓口で書類を記入することも可能です。申込書提出後は、医師の問診、2ミリリットルの採血を行い、HLAを登録。後日「ドナー登録確認書」が送付されます。なお、10月17日には、北海道文教大学で骨髄ドナー登録会を実施します。登録を考えている人は、ぜひ会場へお越しください。
登録後は、患者とHLAが一致した時に「適合通知」が届きます。すぐに届く人もいれば、ドナー登録期間中、一度も適合しない人も。昨年度末時点のデータでは、一度でも患者とHLAが適合した人は、全ドナー登録者の約4割となっています。また、いざドナーとして選ばれた時は、採取するまでには8回前後の通院が必要。学生や働いている人などは、採取時の入院、採取後の健康診断など、10日以上休まなくてはいけないこともあります。
※QRコードは本紙をご確認ください

◆ドナーをサポートする制度
患者の命を救うドナーの負担をサポートするため、特別休暇として「ドナー休暇制度」を導入している企業もあります。また、市でも「恵庭市骨髄ドナー助成制度」をスタート。ドナーとなる決断をした人を、少しでも支えることができればと考えています。今回のミニ特集をきっかけに、一人でも多くの人が「骨髄ドナー」について考えてくれることを願っています。

問合せ先:保健課
【電話】25-5700

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