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〔今月の焦点〕策定しました恵庭市カスタマーハラスメント対応指針(1)

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北海道恵庭市

カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)。近年、話題に上るこの言葉。みなさんも報道などで「サービスを利用した客が、従業員の態度が悪いなどの不満を言い、暴力や土下座などの過度な要求をする」というような事例を見聞きしたことがあるのではないでしょうか。カスハラ問題は、行政の現場でも起こり得ます。既に、札幌市や岩見沢市などをはじめ全国の市町村がカスハラへの対策を打ち出しており、市でも令和6年12月に「恵庭市カスタマーハラスメント対応指針」を策定しました。
今月号では、市がどのような考えで対応指針の策定に至ったのか、また万一、カスハラと認められるような事象が発生した場合は、どのように対応するのかについてお知らせします。

◆市のカスハラの現状
令和6年3月、市職員課では、市役所内での実態調査や課題抽出を目的に、全職員を対象としたカスハラに関するアンケートを実施しました。結果、過去3年間にカスハラを受けたことが「ある」と回答したのは、全体の約4割。受けたカスハラについても複数回答で質問したところ、「侮辱・大声で威圧するなどの乱暴な言動」が最も多く、次いで「窓口や電話などでの長時間の拘束」という結果でした。
また、カスハラを受けた職員のうち半数程度は上司などに相談し「解決した」などと回答した一方、約4割は上司などに相談したが「解決しなかった」、「相談せず我慢した」と回答。市としても、約4割が現場だけでは解決しきれない案件を抱えている状況となっていることを重く受け止め、近隣市などの状況もふまえ、対応指針と職員向けのマニュアルを整備することとしました。

◆市の基本姿勢と対応方針
市職員の接客・接遇の基本的な姿勢である、「市民の皆さんに真摯(しんし)に対応し、期待や信頼に応え、より質の高い行政サービスを提供することを常に心がける」ということは変わりありません。しかし、職員の人格を否定するような言動、常識を超えた要求などのカスハラ行為は、職員の尊厳を傷つけ職場環境を悪化させるとともに、公務の能率にも悪影響を及ぼす重大な問題です。そのためカスハラ行為に対しては、毅然(きぜん)とした態度で組織的に対応することが必要だと考えます。
今回策定した対応指針は、市のカスハラへの姿勢を示すものであり、基本的な考え方や該当する行為を例示して対応方針をまとめたものです。市ホームページでも公表していますので、ご一読ください。

◆カスタマーハラスメントに関する職員アンケートより(令和6年3月実施)
受けたカスハラの内容は…(複数回答可)

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