地域で活動する市民や団体がつながり、協働してまちづくりに取り組むことのできる拠点。それが市民活動センター。
今月の特集では、市民活動センターの役割や活動内容、利用者の声などを通じて、地域の力を引き出す市民活動センターの魅力をお伝えします。
◇市民活動センターの役割
皆さん、緑町にある「緑と語らいの広場えにあす」へ行ったことはありますか?
えにあすの中には、保健センターや図書館恵庭分館、夜間・休日急病診療所などが入っており、「子どもの健診を受けに行ったことがある」、「本を借りに行ったことがある」といった人が多いかもしれません。
このように、さまざまな機能を持ち合わせるえにあすですが、1階には「恵庭市市民活動センター」という場所があるのは知っていますか?
市民活動センターは、市民活動の総合窓口となっている場所。市民活動についての情報収集や発信はもちろん、活動を行っている個人や団体同士をつなぐ手助け(コーディネート)などをしています。
そのほか、コピー機や大型プリンター、会議室などを低額で利用できるほか、市民を対象にした講習会や研修、イベントなども行っています。令和6年度は、これまで「シニア向けスマホ教室」や市内で活動する個人や団体が大集合する「ツナガル・フェスタ2024」などの開催、えにあすを会場としたクリスマスイルミネーションなどを行いました。
また、市の市民活動支援制度である「まちづくりチャレンジ協働事業」の補助金申請窓口も担っています。令和6年度は、当事業を活用して「骨髄等移植に関する普及啓発セミナー」や「やさしい日本語教室inENIWA」などが行われました。
◇そもそも市民活動ってなに?
市民活動とは、地域社会の課題解決や発展を目指して、市民が自主的に行うさまざまな活動のことをいいます。
このような説明を聞くと、ちょっと遠い存在のように感じてしまいますが、実は”たった一人の思い”から始まるのが市民活動です。
例えば、今は地域全体で行われているまちの清掃活動も、始まりは「最近、散歩中にまちにごみがたくさん落ちているのが気になる。どうにかしてまちを綺麗にできないかな?」というたった一人の思いがきっかけかもしれません。
地域の課題や問題に対して、何かを変えたいと思い、自分の生活だけではなく地域も良くしようと行動すれば、それはもう市民活動のはじまりなのです。
◇市民活動センターができるまで
まちづくりにとって欠かすことのできない市民活動ですが、かつて市には地域に貢献している個人や団体が一同に集まる場所がありませんでした。
「仲間や団体を作りたい」、「こんなことをしてみたい」、「市民活動に関する情報が欲しい」などという市民の思いを受け、「市民活動センター設置構想検討委員会」が設置されたのは平成24年。当検討委員会で、センターの必要性や役割、機能、運営体制などの検討を行い、平成25年に市長へセンター設置に関する提言書を提出しました。そして、ついに平成27年4月に任意団体として、市民活動センターが開設。その後、平成30年12月には、組織の安定性や社会的信用性の確立を目指し、NPO法人となりました。
開設から現在まで、運営形態を変えつつも、市民や市民活動団体にとって「行きたくなる楽しい場所」、「集まり交流したくなる場所」、「居心地の良いいつまでも居たくなる場所」をキャッチフレーズに、活動を続けている市民活動センター。
今後も、さまざまな人や団体、事業をつなぎ、地域の力を引き出していきます。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>