■愛別町長 矢部福二郎
町民の皆さま、新年あけましておめでとうございます。令和6年の新春を健やかにお迎えのことと心よりお喜びを申し上げます。
私も町長就任から3度目の新年を迎えることができました。町民の皆さまにお約束しました公約等はほぼ実現できそうであり、さらに新しい事業として火葬場の整備と、小中一貫校の整備へ向けた計画が始まります。
令和元年から世界各地において広がりをみせた新型コロナウイルス感染症は、わが国の経済にも大きな影響を及ぼしました。開発が進んだワクチンの予防接種等の効果もあり、昨年5月、5類感染症に移行してからはマスクを外して外出している方を多く見かけるなど、コロナ禍前の日常が感じられるようになりました。
一方で、ロシアとウクライナの戦争、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦争が始まりました。戦争の被害に遭うのはいつもお年寄りと子どもたちです。「うばい合えば足らぬ、わけ合えばあまる」の心を持ちたいものです。
さらに、私たちの住む地球が二酸化炭素排出の影響で温暖化となり、気候変動による多くの自然災害が発生していることで、昨年の夏は農作物も高温被害を受け、品質にも悪影響を及ぼしました。小・中学校の子どもたちも暑さに耐えながら勉学に励んでくれており、新年度は各校にエアコンを設置し、学習環境の改善を考えております。
平成28年に事業着手した国営緊急農地再編整備事業は、中間年を過ぎ、事業も後半戦となりました。物価高騰等による事業費の増大がみられますが、整備後の水田では作業性向上やコスト低減などの事業効果が大きく表れ、今後の愛別農業を守る事業であると確信しており、令和12年度の完了に向け、旭川開発建設部旭川農業事業所と共に、整備工事を進めております。
また、令和5年度は愛別町内の山林から世界で初めての鉱物が発見されました。発見者により「北海道石」と名付けられたこの鉱物は、日本地球惑星科学連合2023年大会に報告され、世界初の新鉱物と認められました。昨年の10月、町民の皆さまを対象に開催した「北海道石」の説明会時には、多くの報道機関に取り上げていただき全国放送としてテレビでも放映されました。私は、愛別の大地から素晴らしい贈り物をいただいたと考えております。今後は、町の宝物として「北海道石」について町民の皆さまに良く知っていただき、町の自慢と思っていただけるよう全国に向け発信していきたいと考えております。
愛別町の歴史を振り返りますと、明治28年に愛別の地に開拓の鍬がおろされ、令和6年度は開拓130年を迎えます。
大変なご苦労をされ、今日の愛別を築いてくださいました先人たちに感謝の思いでいっぱいであります。新しい年を迎えるにあたり、町を預かる者として、この歴史を振り返りながら、引き続き「持続可能なまちづくり」を進めてまいります。
結びに、令和6年が全ての町民の皆さまにとって良い年となりますようにご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。
■愛別町議会議長 中山英一
令和6年の幕開けです。新年あけましておめでとうございます。町民の皆さまと共に健やかに新春を迎えられますことを、心からお祝いとお喜びを申し上げます。
昨年は統一地方選の年で、北海道では144町村中100町村議選が行われ、48町村が無投票に終わり、定員割れ11町村の結果となりました。これは、北海道だけではなく全国的にも無投票当選の傾向が多くなってきており、議員の成り手不足は深刻化しています。
さて、2年近くとなるロシアによるウクライナ軍事侵攻、昨年10月から始まったイスラエルとイスラム組織ハマス(ガザ地区)による戦闘等で、世界は混迷を深めています。
日本経済も化石燃料・物価の高騰、人手不足、円安等で商業、農業を取り巻く環境は極めて厳しいものがありますが、新型コロナウイルス感染症も昨年5月8日に感染法上の位置付けが2類相当から5類に引き下げられ、経済も徐々に回復傾向にあることから、今年に期待したいと思います。
わが町の基幹産業である農業は、田植え期以降、猛暑が作物等に与えた影響は大きかったものの、水稲は作況指数105(上川)のやや良で、量的には良、しかしながら品質的(低蛋白率3.3%)な面で残念な結果となりました。菌茸類はエノキ、なめこは堅調、舞茸は大手企業の道内参入により厳しい状況が続いています。
畜産においては肥育、元牛の個体販売が安値傾向、畑作物は大豆等収量減収、品質低下の状況であり、総じて愛別農業は生産性と売り上げにおいて令和4年を下回る結果となり、資材費、飼料費等の高騰による経費増は、経営に大きな打撃を与えています。
国営緊急農地再編整備事業は8年目を迎え、施工面積1,253ha中、令和5年度は620.5haが工事完了し、進捗率49.5%になります。令和6年度は106haの施工予定です。令和10年の工事完了年を目指し、事業完了年の令和12年に向けて順調に事業が進んでおり、事業完了圃場区域の多角的複合経営への取り組みが求められています。
議会としても昨年の統一地方選挙の結果を受け、町民の皆さまの議会への関心が薄れてきているのか、きていないのか、その他に要因があるのか現状を知らなければならないと思います。まずは皆さまの声を聞くことが重要と思いますので、声を聞く取り組みを実施します。皆さまのご協力とご指導をよろしくお願い申し上げます。
議会として、これからも安心、安全で住みやすい町づくりを目指し、気持ちを新たに、町民の皆さまの幸せのために努力をいたします。
結びに、町民の皆さまにはお体をご自愛いただき、ご健勝とご多幸でありますことと、より良い一年でありますよう心からお祈りし、新年のご挨拶といたします。
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