▼テーマ
健康は自分自身で、共に
▼今月の担当
保健師
今田 洋子
私事で恐縮ですが最近、五十肩の症状を抱えています。まさか自分が…という驚きと、運動不足生活への反省の念、五十肩体操を真剣にやり過ぎてかえって調子が悪くなることなどを経験し、これが初老の葛藤なのかと複雑な心境のこの頃でした。
仕事では、昨年から後期高齢者医療の担当をしていますが、今年は更に医療・健診や介護を受けていない高齢者の訪問をさせていただいております。医療機関を受診していない高齢者の皆さんは、私の想像以上にお元気で、健康意識の高い方が多いです。「膝痛で歩けなかったけれど体操して草取りができるまでに回復した」という方に、どんな体操をしたのか伺ったときの返答に衝撃を受けました。「全身は繋がっているので、痛いところだけの問題ではない、自分に必要な体操を考えてやっている。全身の関節を動かすことが大事。前かがみが多い日は、身体を反らす運動が必要」とのこと。
健康に問題が出現したときに、病院を受診したり専門家に相談したとしても、自分が自分自身の一番の専門家であること、生活を振り返って考えることが基本であることを村の後期高齢者の方から教えていただきました。しかし、人間は大事な基本ですら忘れてしまうことがあるものです(私のように)。もし、忘れてしまっても、人との繋がりがあることで気づかされたり教えてもらうことができます。健康は一人ではなく地域社会のなかで創られるものであることを日々実感します。
村では、健診や歯科健診、通いの場での運動や交流など高齢者の健康を支える資源があります。自分自身の健康に目を向けつつ、共に地域と繋がっていきましょう。
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