■46.7%の3人に1人
保健師
細道 麗華
44歳から61歳の男性を対象とした無料風しん対策が、今年度末で終了しますが、46.7%は検査をした方の割合です。3人に1人とは、抗体値が不十分(風しんにかかってしまう)だった方です。半分以上の方が利用されていないこの対策ですが、大きな利点があることをご存じでしょうか。
妊婦さんへの感染を防ぐことが目的である印象が強いかも知れませんが、ご自身がかからないことは大きいメリットです。なぜなら、大人が発症した場合、高熱や発しんが長く続き、関節痛もでるなど子どもと比較すると重症化するからです。脳炎や血小板減少性紫斑病等重い合併症で入院することもあり、軽視できない感染症とされています。
風しんワクチンは、95%の確率で終生免疫を獲得でき、高熱や合併症でのつらい思いや多額の医療費を支払うこともありません。
はしか(麻しん)が、関西地域で相次いで確認され、大人のワクチン接種希望者がクリニックへ殺到しているというニュースは記憶に新しいところです。必要に応じて自費接種を検討いただく事柄ではありますが、特に50歳以上の方は、定期接種開始前の世代であり要注意です。
今回の風しん対策でのワクチンは、はしかと混合(MRワクチン)です。このニュースが気になっていた方には一石二鳥、はしかワクチンも無料で接種できます。ちなみに、自費での接種料金は1万円前後と高額です。この機会に対象のみなさまには、ご検討いただくことをお勧めします。
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