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自治体の皆さまへ

動物園からの手紙【410通目】

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北海道旭川市

■新たな驚きと当時の思い出
いよいよ夏本番です。今年はぺんぎん館、ほっきょくぐま館の日よけの新設やもうじゅう館の日射対策の擬岩の改修、レッサーパンダの日陰兼遊具の設置、さらには獣舎内の空調新設などを行いました。毎年すさまじい暑さが恒例になっているので、まだまだ気を引き締めて暑さ対策を続けていきます。
さてエゾタヌキのお話です。今年エゾタヌキのペアが繁殖に成功し、8頭の子ダヌキが順調に成長しています。出産の様子を巣箱内のカメラで観察できました。メス親のうみが産み落としたそばからオス親のこたろうが子をなめていて、時にはうみに餌を運び、積極的に子守をし、巣を守っていました。オス親がここまで出産に関わるのは、とても新鮮な驚きでした。生後1か月頃から8頭の子ダヌキたちはおっかなびっくり巣の外に顔を出しプチ冒険をするようになり、今ではすっかりタヌキ模様になっています。
そういえば30年くらい前、エゾタヌキの人工保育に取り組んだことがあります。生後1か月頃に足の裏や目の周りの皮膚がカサカサになる痂皮(かひ)が形成され、ミルクは飲むのに成長が止まり痩せて死亡してしまいました。できる限りの検査は全てしましたが、原因は分からず、翌年も同じ結果になってしまいました。3度目の春、段ボールに入れられた子犬が飼育事務所前に捨てられており、見るとタヌキと同じく足の裏や目の周りが痂皮で覆われ、痩せていました。これは!と思い調べたところ、剛毛犬種で成長期に亜鉛が欠乏するとこの症状が出ることが分かりました。その後、亜鉛の添加剤を混ぜたミルクを与えるとみるみる症状は改善しました。そして3度目の挑戦、亜鉛の添加剤をミルクに混ぜ、子ダヌキに飲ませたところ人工保育に成功しました。ふと、子ダヌキたちを見ていて思い出しました。

■旭山ピックアップ Asahiyama Zoo pickup
▽「エゾシカまるごと体験」を開催します
エゾシカの現状や魅力について専門家の講話や飼育員のガイドで学び、最後にエゾシカ肉のしゃぶしゃぶ試食会を行います。
日時:9/16(月) 10:00~12:00
場所:同園イベントホール2階
対象:小学5年生以上
定員:40人(小学生は保護者同伴)
申込:8/20(火)~9/9(月)に電話で同園

▽おじいちゃんおばあちゃんと夜の動物園に行こう
祖父母と孫、または親子3世代以上の家族を対象に夜の動物園を開放。世代を超えて動物園をお楽しみいただけます。
日時:9/15(日) 17:45~19:30
定員:100組
申込:8/18(日)から電話で同園

■動物園をもっと楽しむ
動物園では他にもイベントいろいろ!園内イベントの詳細は決まり次第、同園HPに掲載
夏期開園日・時間:
・10/15(火)まで 9:30~17:15
・10/16(水)~11/3(日) 9:30~16:30
※期間中は無休。いずれも入園は16:00まで。最新情報は同園HPなどで確認を。

詳細:旭山動物園(東旭川町倉沼)
【電話】36-1104

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