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自治体の皆さまへ

動物園からの手紙【415通目】

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北海道旭川市

■動物園の新年と未来への取組み
明けましておめでとうございます。皆さん、お正月はいかがお過ごしでしたか。動物園の営業は12/30から1/1までお休みでしたが、ご存じのとおり動物の飼育に休みはありません。年末年始も飼育職員は交代で勤務していて、実はこの期間にも「ペンギンの散歩」は実施しています。ペンギンの習性を生かして冬の運動不足を解消しようと始めたものなので、お客さんがいなくても行うのです。お客さんがいないため、散歩コースから脱線してしまう自由気ままなペンギンの姿が見られるのは飼育職員の特権かもしれません。3月に入ってからも長く続けられるよう、周りの雪を集めながらコースを維持しているのですが、気がかりなのは、年々雪解けが早まっているため、この先も同じように続けていけるのか心配になります。
温暖化の影響を受けている動物の代表格がホッキョクグマです。息継ぎのため頭を出したアザラシを、氷の上で待ち構え捕食するため、氷がなくなると狩りができなくなってしまいます。絶滅が危惧されているホッキョクグマの「種の保存」のため、全国の動物園・水族館では協力して繁殖に取り組んでいます。そうした中、旭山動物園では令和3年の「ゆめ」に引き続き、繁殖にチャレンジしています。手紙を書いている12/20現在では判明していませんが、出産が期待されます。
旭山動物園では「Zero Carbon ZOO(ゼロカーボンズー)」の取組みも始めています。これは、動物園で生じる二酸化炭素の排出量を将来的に実質ゼロにしようとするものです。でも、ただ単に太陽光などの再生可能エネルギーに置き換えていくといった話ではありません。緑が多く、様々な動物を見られる当園は、自然を感じられる場所です。市民や来園者の方々に気候変動の問題や持続可能な生活スタイルなどを伝えることで、将来世代のために環境意識を高めてもらい、地球に優しい行動に移してもらうきっかけの場所となるのがメインテーマです。今年はそれに向けて意義のある1年にしたいです。

■旭山ピックアップ Asahiyama Zoo pickup
▽今年は巳年~ヘビのからだ
ピット器官:一部のヘビ(道内ではマムシのみ)が持つ、熱を感知して赤外線でモノを見ることができる器官
舌:舌をチロチロ外に出して臭いを捉え、口内上顎のヤコブソン器官によって臭いをより強く感じている。舌先は二股に分かれているが、左右の臭いの強さのわずかな差によって対象までの距離を正確に測ることができる
脱皮:2~3か月に一度脱皮する。脱皮の時期が近づくと体色がくすみ、目が白く濁る。まぶたがないため眼球部分もカプセル状に取れ、靴下のように裏返しにむけていく
総排泄腔:腹側のウロコの枚数が変わる境目にあり、排泄や産卵、生殖器の収納や臭腺などいろいろな機能がある。尻尾は総排泄腔以降を指し、ヘビの長さは胴によるもの

▽ペンギンの散歩を実施中
ペンギンたちの冬場の運動不足の解消、来シーズンの繁殖に向けた体づくりを目的に、ペンギンの散歩を実施しています。
実施時間:11:00から、14:30から(3月は11:00のみ)
※コースの状況等によっては、中止・変更となる場合あり。

■冬期開園日・時間
・4/7(月)まで 10:30~15:30
※入園は15:00まで。最新情報は同園HPなどで確認を。

詳細:旭山動物園(東旭川町倉沼)
【電話】36-1104

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