■クリーン農業に取り組んでいる、生産者の皆さんにお話を聞きました
▽〔石坂ファーム〕おいしくて「安全・安心」それがクリーン農業の付加価値
代表 石坂寿浩さん
石坂ファームでは、米農家としてさまざまな品種を生産し、どれもが高い評価を得ています。そんな中、平成15年という早い時期から始めたのが有機農業。化学合成農薬、化学肥料完全不使用で生産し、クリーン農業の中で最も基準の厳しい「有機JAS」の認証を受けたお米は、粘りがあっておいしいと評判です。その作付面積16.6ha(令和6年)は、全国的にもトップクラスの広さです。「有機農業は認証や規制が厳しいし、最初はあまりにも収穫量が少なくて挫折しそうになりました」と笑う石坂さん。
「父の知り合いからの紹介で、試験的に3haくらいから始めたんです。農薬を使えないので雑草の処理に一番苦労しました。有機栽培では、雑草を抜くのでも刈るのでもなく埋めるんです。苗の間に生えているものを機械を使って土に押し込むのですが、少しでもずれると苗まで埋めてしまうので細心の注意と機械の操縦技術が必要なんです。それをシーズンに3回行わなければならないので大変です(笑)安定して収穫するまでに4年かかりました。」
苦労を乗り越えて続ける有機農業への思いを聞くと「売れないお米を作ってもしょうがなくて、おいしくて、欲しいと思ってもらえるお米を作らなければならないことは大前提として考えていました。その上で、何より『安全・安心』という点が有機農業、クリーン農業の付加価値ですし、有機JASの認証は、その『安全・安心』が、生産者にとっても消費者にとってもお墨付きを得たものです。市民の皆さんには、ぜひ、地場の安心でおいしいお米を選んで、そして食べてもらえればうれしいです。」
住所:東旭川町旭正404
【電話】32-6243
▽〔谷口農場〕野菜の味を引き出す「土」のちからで築く円熟の有機農業
代表取締役社長 谷口威裕さん
クリーン農業の中でも、有機農業に約50年前から取り組んでいるのが谷口農場です。トマトやカボチャなどを生産し、人気のトマトジュースや甘酒などの加工品製造など、6次産業化も進めています。
有機農業を始めた理由は「妻の2度にわたる流産でした。まずは家族の健康を守る農業をやろうと誓いました。」と言います。
取り組む上で大事なことを尋ねると「農薬を使わないため、土壌が持つ生命力を最大限に活かす堆肥づくりに最も力を入れています。水田60ha分のもみ殻と妻の実家の牧場から取り寄せた牛糞を混ぜて発酵肥料として施したり、ミネラルを与えるためにカキ殻などを混ぜたりしています。土づくりとしては、他にも水はけや土の乾燥を良くさせたりしていますよ。」
繊細に作り上げられた土で育てた生産物は購入した方からも評判で「トマトでいえば、この野菜・品種の持つ力が限りなく発現されていて、甘味や酸味も強く、深みのある味になっています。『総合的においしい』という評価をよくいただきます。」と言います。
夏にはトマトのもぎ取りも行っている谷口農場へ、「土づくり」の力を感じにいくのはいかがでしょうか。
住所:東旭川町共栄255
【電話】34-6699
◎直売所and CAFEまっかなトマト(併設)
【電話】38-6336
日時:
直売所…5~10月 10:00~17:00、11~4月 10:00~16:00
カフェ…11:00~15:00
※年末年始、冬季の日祝は休み。
■クリーン農業で作られた農産物はこちらで購入できます
販売場所:
・有機農業…生産者の直売所やECサイト(谷口農場、Lienfarm)、JAの直売所などで販売。有機米は、10月下旬から、JAあさひかわの直売所「あさがお」で玄米の量り売りを実施
・特別栽培…生産者の直売所やECサイト、JAの直売所、市内スーパー等で販売
・YES!clean…市内スーパー等で販売
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