令和7年度の学校教育および社会教育の基本的な考え方や重点的な取組みをお伝えする「教育行政方針」を要約してご紹介します。
■令和7年度教育行政方針
▽はじめに
「主体的に学び力強く未来を拓く人づくり」を基本方針とし、教育行政を推進していきます。
■学校教育に関して
第2期旭川市学校教育基本計画に基づき、3つの重点的な取組みを進めます。
(1)子どもたちに未来を生き抜く力を育む主体的・対話的で深い学びの実現を図る授業改善が一層進められるよう、ICT活用等の好事例の普及や、授業力の向上に資する教職員研修の充実を図ります。
いじめ防止対策に関しては、動画教材等を活用した情報モラル教育の一層の充実など、再調査結果を踏まえた再発防止対策を推進するとともに、いじめ対策に係る研修やいじめ対策コーディネーターによる指導助言などを通じて、組織的な対応を徹底します。
不登校への対応に関しては、自分のクラスに入りにくい児童生徒が落ち着いて学習できる環境として整備する校内教育支援センターのモデル校を新たに指定し支援員を配置します。
学校給食費に関しては、食料品価格の上昇などにより値上げせざるを得ない状況から、家計への負担を考慮し、令和5年度の値上げ分は保護者に負担いただき、令和7年度の値上げ分に関しては引き続き支援していきます。
(2)子どもたちの学びの環境を整える
猛暑対策として、令和9年度までに、全小中学校の普通教室および職員室にエアコンを整備するほか、防犯カメラに関しては、令和7年度中の全小中学校への整備完了を目指し、順次設置を進めます。
国のGIGA(ギガ)スクール構想により整備された1人1台端末が使用開始から約4年を経過したことから、最新の機器により、情報活用能力を身に着け、主体的に学び、多様な人々と協働して課題を解決しようとする子どもの育成に資するため、着実にその更新を進めます。
(3)子どもたちをともに育て豊かな学びをつくる
教職員の負担軽減に向け、部活動指導員の配置拡充を図るとともに、休日における地域クラブ活動への移行に向け、市長部局、学校および競技団体と連携した取組みを進めます。
■社会教育に関して
旭川市社会教育基本計画に基づき、5つの重点的な取組みを進めます。
(1)市民一人一人の主体的な学びの機会の充実
ジオパーク構想の推進に関しては、貴重な地域資源を題材とした講座やツアーを開催し、教育や観光振興につながる取組みの充実を図ります。
開館20周年を迎える科学館では、「特撮」をテーマに、「ゴジラ」をはじめとする作品で使用された道具などを展示する特別展を開催します。
(2)市民の学びを支える環境の整備
市民文化会館に関しては、令和6年度に引き続き、整備基本計画の策定に向けた取組みを進めます。
中央図書館では、インターネットを活用した自主的な学習活動を支援するため、読書室のWi‐Fi(ワイファイ)環境の整備に取り組みます。
(3)地域における学びの循環
シニア大学では、学生が社会の担い手として学習成果を地域に還元できるよう、カリキュラムの充実を図ります。
地域学校協働活動に関しては、新たにモデル地域を設定し、地域と学校のさらなる連携・協働体制の整備を進めます。
(4)市民の心を豊かにする文化芸術活動の充実
旭川ミュージックウィークでは、文化交流により大阪府豊中市ゆかりの演奏者を招へいします。
彫刻美術館では、第44回中原悌二郎(ていじろう)賞を実施し、彫刻のまちとしての魅力の発信に努めます。
(5)郷土文化の保存・活用と郷土愛の育成
あさひかわ菓子博の来場者を対象として、博物館や川村カ子トアイヌ記念館などを巡るスタンプラリーを実施し、アイヌ文化関連施設への来館の促進を図ります。
博物館では、まちのあゆみを写真で振り返る企画展や菓子作りの文化に触れる企画展を開催します。
優佳良織(ゆうからおり)の技術の伝承と普及促進に向け、技術伝承者の養成と機織体験事業への支援を継続します。
■むすび
市長部局や地域社会との連携の下、学校教育部と社会教育部が両輪となり、教育行政を全力で推進していきます。
全文は市HP「教育行政方針」のページに掲載しています。
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