本村にある高等学校、北海道更別農業高等学校。
今年度、更別農業高等学校農業クラブの生徒の皆さんが、東北海道実績発表大会および意見発表大会の全ての分野で優秀賞を受賞し、8月に開催された全道大会(8月21日〜23日実績発表大会:岩見沢市、8月28日〜29日意見発表大会:美幌町)へ出場しました。
今月号では、生徒の皆さんが「更別村」への思いを持って取り組まれ、8月の全道大会で発表した取組をご紹介します。
◆1 東北海道連盟実績発表大会 プロジェクト発表「I類」
発表題名:持続可能な「酪農環境」と「酪農経営」に向けた挑戦
発表者:松岡佑さん(生活科学科)、永井奏音さん(農業科)
補助者:松金秀治さん(農業科)、鬼頭凱星さん(農業科)
東北海道大会で優秀賞を受賞
【発表内容】
飼料価格の高騰・労働力不足・家畜伝染病の発生など、酪農業を取り巻く環境が悪化している現状を踏まえ、「酪農環境」と「酪農経営」の改善に向けて研究しました。
「酪農環境」については、家畜衛生の改善に向けた防獣ネットの設置や、労働改善に向けた分娩カメラを設置、効果を検証しました。「酪農経営」については、飼料自給率の向上による経営の安定化を図るため、アグリサポートさらべつ様と協力し、飼料用トウモロコシの生産およびサイレージ調製に挑戦しました。
○生徒のコメント
今回の実績発表大会では、牛の伝染病予防・アニマルウェルフェアに配慮した飼養管理・飼料価格の高騰・労働者の労働時間削減など、現代の酪農業の課題として挙げられるものについて取り組んできました。ペットカメラを使用したり、分娩カメラや防獣ネットを設置するなど、「私たち高校生でもできること」を中心に取り組みました。今回の発表内容を普及できるように、活動していきますので、応援をよろしくお願いします。
◆2 東北海道連盟実績発表大会 プロジェクト発表「II類」
発表題名:規格外品の可能性を求めて
発表者:増地早佳江さん(生活科学科)
補助者:山本智寛さん(生活科学科)、竹田龍成さん(農業科)、阿部大心さん(農業科)
東北海道大会で優秀賞 全道で8年ぶりに優秀賞を受賞
【発表内容】
温暖化により規格外白菜が大量発生し、経営面の損失だけでなく、廃棄時も環境負荷を与えていることが明らかとなり、そこで規格外白菜を活用した商品開発に着手しました。規格外白菜・更別村産のスモモ・先輩方が開発した金時豆ビネガーを使用した「白菜とスモモの甘酢漬け」を開発。さらに商品販売に向け株式会社リプロール様と協力し販売価格を検討しました。開発した商品は、地域資源や環境に配慮した点が評価され、東京ビッグサイトで開催された全国漬物グランプリで準グランプリを受賞しました。
○生徒のコメント
今回の発表を通して、村内で発生する廃棄野菜の有効活用について、より深く考えるきっかけになりました。また、ほかの学校の発表を聞くことで、今後どのような問題に着目し、それを解決するために、どんな手段があるのか、勉強することができました。現在は、新たな規格外野菜を活用した加工品開発をしているため、更別村に恩返しができるように活動を続けていきたいです。
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