文字サイズ
自治体の皆さまへ

【特集】みんなで考えよう! 東神楽町の公共交通(3)

8/33

北海道東神楽町

(4)各地区の利用目的とニーズの特徴
◇ひじり野地区
主な利用目的は「買い物」(249件)や「通院」(172件)、「通勤」(138件)、「娯楽・会合等」(120件)などが挙げられます。また、住民の132件が「デマンド運行(予約型)にしてほしい」と回答しており、柔軟な移動手段を求める声が強いことが確認されています。
この結果から、デマンド型サービスへの期待が特に高い地区であることが示されています。

◇市街地地区
主な利用目的は「買い物」(131件)や「通院」(97件)、「通勤」(55件)、「娯楽・会合等」(45件)などが挙げられます。住民の65件が「デマンド運行(予約型)にしてほしい」と回答しており、柔軟な移動手段を求める声も一定数確認されています。
また、デマンド運行よりも、既存の運行本数や運賃への改善要求が目立つ傾向があるため、現行サービスの利便性向上が重要な課題とされています。

◇中央地区
主な利用目的は「買い物」(83件)や「通院」(56件)、「娯楽・会合等」(37件)、「通勤」(35件)などが挙げられます。住民の43件が「デマンド運行(予約型)にしてほしい」と回答しており、一定の関心が見られます。
一方で、「今までどおりの運行にしてほしい」との回答も16件あり、現行サービスを維持したいという声も存在します。
中央地区では、デマンド運行への期待は比較的控えめですが、買い物や通院など日常の移動における利便性向上が課題として浮かび上がっています。

◇忠栄地区・志比内地区など
これらの回答が少なかった地域では、主な利用目的は「買い物」(44件)や「通院」(39件)、「娯楽・会合等」(26件)などが挙げられます。住民の22件が「デマンド運行(予約型)にしてほしい」と回答しており、一部の住民が柔軟な移動手段を求めていることがわかります。一方で、「今までどおりの運行にしてほしい」という回答も17件あり、現行サービスへの支持も確認されています。
これらの地域では回答数が少ないため、地域全体の傾向を断定するのは難しいですが、買い物や通院など生活に密着した移動目的が主要であり、デマンド型サービスへの期待は一定程度見られる状況です。また、ライドシェアの導入を求める意見が1件見られ、移動手段の多様化に対する関心も伺えます。全体的に現行の運行維持を希望する声が多く、「買い物」「通院」など最低限の移動ニーズを満たす現行運行が評価されていることがわかりました。

(5)高齢者の移動手段としての公共交通の重要性
回答者の多くが運転免許証を保有しており、特にひじり野地区と市街地地区では、380件が「免許も自動車も持っている」と回答しています。一方で、45件の回答が「免許を返納した」または「返納を考えている」としており、運転継続に不安を抱える住民も一定数存在することが示唆されます(図3)。
高齢層を中心に「できる限りずっと運転したい」といった意向が多く寄せられる一方で、「不安を感じたら返納を検討する」など、将来的に公共交通への依存を視野に入れている回答も見られます(図4)。
特に75歳以上では、今後公共交通の利用が増加する可能性が指摘されており、高齢者を含む多様なニーズに応じた公共交通サービスの充実が求められています。
「ご自身の現在の外出の満足度と将来の不安」については、通勤・通学や買い物先への移動に関して、「満足である」と回答した方が最も多かった一方で、一定数が「やや不満」「不満」を感じていることも確認されました(図5)。特に通院に関しては「満足」と回答する割合が高いものの、利用本数や運行時間帯についての改善要望も見られました。
アンケート結果から、特に75歳以上の高齢者層で公共交通に対する強いニーズが確認されました。この年代では「買い物」と「通院」が主要な利用目的となり、100円~300円未満の低料金を希望する声が48件、次いで300円~600円未満の希望が37件寄せられています。生活に密着したサービスとして、低価格での利用が重要な要素であることがわかりました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU