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自治体の皆さまへ

ひがしかぐらの健康食育

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北海道東神楽町

■健康づくりのための睡眠
睡眠は、健康増進・維持に欠かせない休養活動です。睡眠不足は日中の眠気や疲労、心身の不調につながります。また、睡眠不足が慢性化すると、肥満・糖尿病で約2~4倍、高血圧・脳卒中で約3倍発症リスクが上昇することが報告されています。
このように、睡眠が高血圧・糖尿病等の生活習慣病発症リスクに重要な役割を担っていることが解明されてきましたが、実は日本人の睡眠時間は短いことが知られています。OECD(経済協力開発機構)の2021年の調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、OECDの加盟国平均の8時間28分より1時間以上短く、加盟33か国の中で最も短いという結果になりました。厚生労働省の検討会では、「成人については推奨する睡眠時間を6時間以上を目安とする」としましたが、2019年の国民健康・栄養調査によると、「1日の平均睡眠時間が6時間未満の人」の割合は、男性37.5%、女性40.6%となっており、性・年齢階級別に見ると、男性の30~50歳代、女性の40~50歳代では、4割以上を占めていました。
「健康日本21(第二次)」では、「睡眠による休養を十分とれていない者の割合」を15%に低下させることを目標としていましたが、最終評価時は21.7%とむしろ増加していました。東神楽町においても2022年度の特定健診質問票での「睡眠による休養を十分とれていない者の割合」は、男性20.8%、女性24.1%と国の目標を達成できませんでした。
日本人の睡眠の現状を踏まえ、厚生労働省が2024年2月に「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を公表しました。睡眠に関する科学的知見が蓄積されたことから、最新のデ-タを基にしたものとなっています。「適正な睡眠時間の確保」だけではなく、「睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)の向上」も重要課題と考えて作成されています。
「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は厚生労働省のホ-ムぺ-ジに掲載されています。ご自身の睡眠を見直す一助に、ご活用をおすすめします。

◆睡眠の推奨事項

◆睡眠に関する参考事項
◇良質な睡眠のための環境づくり
日中にできるだけ日光を浴びると、体内時計が調節されて入眠しやすくなります。
寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝るとよいでしょう。寝室は暑すぎず寒すぎない温度で、就寝の約1~2時間前に入浴し身体を温めておくとよいでしょう。
リラックスできる寝衣・寝具が良い睡眠につながります。

◇運動、食事などの生活習慣について
適度な運動習慣が良い睡りの確保につながります。ウォ-キングやジョギングのような有酸素運動は深い睡眠や睡眠休養感を高めることがわかっています。
しっかり朝食を摂り、就寝前の夜食を控えましょう。就寝前のリラックスは、脳の興奮を鎮めスム-ズな入眠をもたらします。
規則正しい生活習慣が良質な睡眠につながります。

◇睡眠と嗜好品について
カフェインの摂取量は1日400mg(コーヒーを700cc程度)を超えると、夜眠りにくくなる可能性があります。
カフェインの夕方以降の摂取は、夜間の睡眠に影響しやすくなります。晩酌での深酒や眠酒は、睡眠の質を悪化させる可能性があります。
喫煙は、睡眠の質を悪化させる可能性があります。

教えてくれたのは…
健康ふくし課 主幹 中川富美子さん

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