◆「新NISA~実践編」
くりやまライフサポーター
応援ファイナンシャルプランナー(FP)
文:星洋子さん
Q:新NISAの始め方と商品を選ぶときの注意点を教えてください。
A.金融機関でNISA口座を開設して商品を選びます。商品を選択するときは自身のリスク許容度を考えましょう。投資は長期運用を心がけます。
▽金融機関を選ぶ
NISA口座は一つの金融機関で開設します。金融機関の変更は1年に1回可能です(要件あり)。手続きには本人確認書類(マイナンバーカードや免許証など)が必要です。
銀行や証券会社によって積立時の最低金額と扱っている商品が異なります。成長投資枠で株式を購入したい場合は証券会社になります。店舗のある金融機関なら対面で相談ができます。ネットの金融機関は自宅などでいつでも取引可能です。
〈店舗のある金融機関〉
・対面で取引、相談
・口座開設などがスムーズ
→対面で相談したい人向き
〈ネット銀行・ネット証券〉
・PC、スマホで取引
・チャット機能がある
→ネット取引経験者向き
▽商品を選ぶ
つみたて投資枠の商品は、長期運用が可能で、分散投資で運用する投資信託です。手数料の面からも効率的な運用が期待できます。商品によって値動きの大きさが違います。選ぶ前に、自分がどのくらい値下がりしても我慢できるかのリスク許容度を確認しましょう。
リスク許容度の大小は投資経験の有無、運用可能期間などから確認できます。運用可能期間については、若い人は値動きの大きい商品を選んでも長期運用でリスクを安定させることが可能です。しかし、売却直前の大きな値下がりを避けるために、年齢とともに慎重な運用に変えることも大事です。不安なら各金融機関の「リスク診断」などを利用するのもいいでしょう。
▽長期運用のゴール
「長期」とわかっていても実際は短期的な値動きに一喜一憂します。しかし、投資の目的が将来のライフイベントの資産形成ならゴールを目指して続けましょう。
運用益非課税のメリットを生かすには「利益が出ているとき」が売却のタイミングです。
長期運用が基本ですがNISAはいつでも売却できるので、ライフイベント以外でも想定外の支出のときにも使えます。
例えばお子さんの留学費用や海外旅行など、為替の影響で当初予算をオーバーするときなどにも役立ちます。
・つみたて投資枠
金融庁の基準(手数料など)を満たす投資信託
・成長投資枠
上場株式・投資信託など(一部商品を除く)
※「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できます。
星洋子(ほしようこ)
CFP(R)、1級FP技能士、1級DCプランナー、認定心理士、住宅ローンアドバイザー。ライフプランを提案する独立型FPとしてセミナー講師、相談業務などを中心に活躍中。
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