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[特集]未来を見据えた森林づくり ~森林環境譲与税の活用について~(2)

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北海道栗山町

■森を守るために今できること―
◆森林環境譲与税の使い道
森林環境譲与税の使い道は、法律で定められており、都道府県では市町村の支援などに、市町村では、次の4つに充てることとされています。

(1)間伐などの森林整備
(2)人材育成・担い手の確保
(3)木材利用の促進
(4)普及啓発の事業

本町が令和元年度から活用した森林環境譲与税は下表のとおりです。
なお、国が行う森林環境譲与税の配分は、私有林人工林面積と林業就業者数、人口を基準に割り振られます。
これまで、本町が森林環境譲与税を活用して取り組んでいる(1)~(4)の各事業の内容を紹介します。

(1)森林整備
未整備森林の把握のため、ドローンなどの購入や現地調査、森林経営に対する意向調査および間伐や下刈りなどの森林整備事業に対する支援を行い、森林所有者の負担の軽減を図っています。
また、林道の支障木の撤去や森林整備に必要な森林作業道などの維持管理・補修の支援を行っています。

《栗山町森林環境譲与税の使途》(単位:千円)

積立金合計:24,958千円

(2)人材育成・担い手確保
森林づくりのサイクル「伐って、植えて、育てる」の循環は、林業・木材産業に携わる担い手の確保・育成が欠かせません。
本町では、町内の林業従業者に対する労働安全対策、キャリア形成のための資格取得などの助成、林業事業体への作業量の軽減に繋がる資機材の導入支援を行っています。
また、北海道立北の森づくり専門学院の林業研修生に対する支援も行っています。

(3)木材利用の促進
これまで、中央団地や継立団地など町営住宅の建て替えに、町有林のカラマツを使用してきました。
これまで、風倒木や枝葉など木材として使われない部分である林地未利用材は山に残されたままゴミとなり、新たな植栽の妨げとなっていました。
木を余すことなく使い切るため、薪や木質バイオマスとしての利用に向け、効率的な集荷や搬出の実証実験を行っています。

(4)普及啓発
令和3年度より「薪割り」による森林環境教育を体験できるメニュー作りを試験的に実施しています。
伐採跡地にある林地未利用材を活用し、斧などで薪割りするほか、割った薪を燃料とした料理作りなどを行っています。森林の果たす役割や森林整備の必要性について学ぶことができる木育体験となります。
また、都市農村交流やカーボンニュートラルにも繋がる活動を目指しています。

◆これからの森林
長い年月をかけ、緑豊かに育まれてきた森林は、これからも私たちの暮らしを見守り、共に生きていくかけがえのない存在です。
これからも森林を守り続けるためには、これまでの取り組みに加え、林業の効率化や安全性の確保のため高性能林業機械の導入支援、町産木材の活用など町民の皆さんに向けた木育活動を行います。
これまで積み立ててきた森林環境譲与税基金(右表)や森林環境譲与税に加えて、新たな財源確保に努めながら関係機関、団体の方々とも連携を図り栗山町の森林づくりを進めます。
今回の特集で、森林や樹木について興味・関心を持ち、一人ひとりが「自分たちに何が出来るか」を考え、また、所有している森林の活用方法などを家族で話し合うきっかけになれば幸いです。
山や森林に関するご相談は左記までご連絡ください。

問合せ:産業振興課
【電話】73-7515

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