町史資料調査室・研究員/青木隆夫
◆No.21 記憶の名残-栗山小学校「二宮金次郎像」
栗山町図書館の前に、栗山小学校創立70年を記念した「蛍雪七十年伸び行く学舎」の碑が建っています。台座の裏を眺めると、そこに「保証責任角田村信用購買販売利用組合 昭和16年11月寄贈」と書かれた小さなプレートが嵌められていました。
実はこの碑は後年(昭和43年)に置かれたもので、当初台座の上にはこの組合が寄贈した二宮金次郎(尊徳)の像があったようです。各小学校では戦前に「修身」の教科書に載せられた「孝行・勤勉の模範」として二宮金次郎を置くところが多くあって、今も旧雨煙別小学校(現在の雨煙別小学校コカ・コーラ環境ハウス)に一体が残されています。像を寄贈した「保証責任~」と長い名前の組合は、現在のJAそらち南の前身となる産業組合組織で、その時の名残が今は台座とプレートだけとなっていました。
栗山小学校100年記念誌には「旧校舎にあった二宮金次郎の像はいつどこに行ったものか~その台座を利用して70周年の時に記念碑を建てたそうです。」と、その顛末と写真が載せられていました。
像は昭和17年建立の旧雨煙別小の像と同じコンクリート塑像だったようです。
◯YouTubeで歴史コンテンツ公開中!
※二次元コードは本紙P.28をご覧下さい。
問合せ:町史資料調査室
【電話】76-7820
<この記事についてアンケートにご協力ください。>