■縄文時代からの道?
鷲ノ木遺跡のストーンサークルでは標高約70mの丘の上に約600個の石が円を描くように並べられていて、これらの石は角が取れた丸い石が多いことから川から運んできたものと考えられています。今でこそ遺跡の周辺は車が通ることができるような道もありますが、当時は舗装された道もなく山道を歩いて人力で石を運んでいたことでしょう。
ストーンサークルの周りは急な斜面に囲まれていて登っていくことは難しい地形となっていますが、東側の一部でやや緩やかに傾斜していて歩いて登ることができる場所があります。森町教育委員会が行った発掘調査により、ストーンサークルが造られた縄文時代後期(約4000年前)でも現在と同じような地形であったことが分かり、土器片や丸みを帯びた川原石などの出土なども確認されています。このことからストーンサークルに関連する可能性が考えられ、縄文時代の人々がストーンサークルにまで石を運ぶためにこの場所を通っていたのかもしれません。
7月より開催予定の鷲ノ木遺跡見学会では、この場所を歩いてストーンサークルまでご案内するルートも考えています。周辺の自然環境を体験してもらいながら、斜面を登った先に広がるストーンサークルを視ることができ、一度ご覧になったことがあるという方でも、また違う印象を受けるかもしれません。見学会の詳細は本紙13ページの記事や町公式ホームページでお知らせしていますので、皆さまぜひご参加ください。
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