今回は、受動喫煙についてお伝えします。
■本市の状況
本市の令和5年度特定健診受診者の喫煙率は20.3%であり、全道の16.6%、全国の14.0%と比較して高くなっています。たばこは吸う本人だけでなく周りの人にも悪影響を及ぼし、様々ながんの原因となることが明らかになっています。
本市においてもがんによる死亡は全道と比較し多くなっています。
■受動喫煙とは
受動喫煙とは、他人のたばこの煙にさらされてしまうことを言います。
たばこの煙には、喫煙者が吸う「主流煙」、喫煙者が吐き出した「呼出煙」、たばこから立ち上がる「副流煙」があり、受動喫煙では呼出煙と副流煙が混ざった煙にさらされることになります。「副流煙」には喫煙者が吸う主流煙よりニコチン・タール・一酸化炭素などの有害物質が多く含まれていることがわかっています。
■受動喫煙による健康への影響
受動喫煙により、肺がんのリスクは1.28倍、虚血性心疾患のリスクは1.3倍、脳卒中のリスクは1.24倍になるという研究結果があります。さらに受動喫煙は子どもの呼吸器疾患や中耳炎、乳幼児突然死症候群を引き起こすことが指摘されています。
〔加熱式たばこについて〕
加熱式たばこの煙(正確にはエアロゾル)にも有害物質は含まれています。
加熱式たばこによる受動喫煙については、有害物質にさらされるレベルが紙巻きたばこよりも低いとされていますが、健康への影響についての研究は限られているのが実情です。
■家庭での受動喫煙について
家庭での受動喫煙対策として、換気扇の下やベランダで喫煙している方もいらっしゃると思いますが、残念ながらそれでは受動喫煙を防ぐことはできません。
◇換気扇の下で喫煙
調理時に換気扇を回しても匂いが部屋に漂うのと同じで、換気扇でたばこの有害物質は取り切れません。
家族が換気扇の下でたばこを吸っている子どもの体内には家族に喫煙者がいない子どもの3倍以上のニコチンが検出されたという報告があります。
◇ベランダで喫煙
ベランダに出てたばこを吸っても、サッシの隙間からたばこの粒子が部屋に入り込むことがわかっています。
また、ベランダなどでたばこを吸う家族がいる子どもの尿からも有毒物質が検出されたという報告があります。
家庭での受動喫煙を防ぐ1番の方法は「禁煙」です。
市では、禁煙のサポートを行っています。希望される方はご連絡ください。
問合せ:保健介護グループ(市役所2階)
【電話】74-6616
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