■いたわっていますか、肝臓
◆肝臓の働きは大きく3つ
肝臓は体の中で一番大きな臓器で、重要な仕事をしています。
◇代謝
エネルギー源(糖やたんぱく質、脂質)、ビタミンなどを分解・合成・貯蔵する
◇胆汁の作成
脂肪を溶かしやすくする消化液で食物の消化を助ける
◇解毒
アンモニアやアルコールの解毒をする
12月、1月は、忘年会や新年会でアルコールの摂取量が増える季節です。
アルコールは、分解して解毒しないといけない物質なので、摂取量が増えると肝臓の仕事も増えます。
血液データでASTやALT※1、γ-GT※2の数値が悪化した場合は、
肝臓の仕事量が増え、肝機能障害に繋がる危険があります。
※1 ASTやALTとは
肝臓で作られる酵素で、30IU/L以下が正常値とされている。
※2 γガンマ-GT
肝臓や腎臓の細胞でアミノ酸の代謝に関わる酵素のひとつ。γ-GTPとも呼ばれた。
◆やってみよう、純アルコール量計算
摂取したアルコールの分解や解毒には時間が必要であり、摂取量によってかかる時間が変わります。
健康日本21※3によると…
アルコールの1日の基準量は純アルコール20g!
※3 健康日本21とは
正式名称を21世紀における国民健康づくり運動といい、健康寿命の延伸などを実現するため、2000年(平成12年)に厚生省(現・厚生労働省)によって始められた国民健康づくり運動のこと。
[ビールの場合]
肝臓は、休みなく働く臓器です。アルコールの分解で仕事量が増えると残業が追加されるので、肝臓の3つの働きは、翌日や翌々日へ持ち越されていくのです。
少しでも肝臓を休ませるためには、アルコール摂取量を減らし、休肝日をしっかり作ることが大切です。
◆肥満も肝機能障害に影響します
肥満は体に脂肪をためている状態ですが、余った脂肪は肝臓にも貯められます。
肥満を改善することも、肝臓を労わるために大切なことです。
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