●決算概要
令和5年度は、新型コロナウイルス感染症の5類移行後の状況を踏まえて、医療提供体制の充実に努めました。
入院患者数は、救急患者の積極的な受け入れなどにより2383人増加しましたが、外来では、コロナ感染症による発熱外来受診者が減少した影響などを受け、患者数は前年度から5598人減少しました。また、コロナ感染症関連補助金の制度見直しにより、補助金収入が減少し、病院事業収益全体では前年度から約5億9400万円の減収となりました。
費用面では、給与改定などにより給与費が増加したほか、令和4年度の電子カルテシステム更新に伴い、減価償却費が増加しました。これらの要因により、病院事業費用全体では前年度から約1億1800万円の増加となりました。
●経営再建への取り組み
最重要課題である診療体制の整備として、循環器内科の常勤医師を増員し、新たに放射線科の常勤医師が着任しました。また、医育大学との関係性を強化し、将来の医師確保につなげられるよう「未来医療創造基金」を活用し、北海道大学呼吸器内科学教室や札幌医科大学消化器内科学講座との共同研究を開始しました。地域医療連携の強化では、地域のクリニックなどの訪問活動を強化したほか、「江別・南空知地域医療連携推進ネットワーク」を構築し、オンラインによる情報共有の仕組みを整備しました。
さらに、市内医療機関の協力による内科二次救急輪番制のスタートを機に、職員の企画提案による「プロジェクトQ」を実施し、救急患者の受け入れ増加(462人増)に対応したほか、健診センターの拡張工事や健診メニューの充実などにより、予防医療の充実と利用者増に取り組みました。
これらの取り組みの結果、目標としていた収支均衡は達成できませんでしたが、引き続き安全・安心な医療を提供できるよう、職員一丸となって「江別市立病院経営強化プラン」(令和6年3月策定)に基づく経営強化を進めてまいります。
▽令和5年度決算と前年度との比較
詳細:市立病院 経営企画課 財務係
【電話】382-5151
■江別市立病院経営評価委員会令和5年度点検・評価に関する意見書を提出しました
市立病院の経営再建を着実に推進するため、外部委員により構成される「江別市立病院経営評価委員会」を設置し、経営再建の進捗状況について点検・評価を受けています。8月27日に、経営評価委員会から後藤好人市長へ点検・評価に関する意見書が手渡されました。
意見書の詳細については市立病院HPをご覧ください。
▽経営再建の進捗状況に対する評価
(1)市立病院が担うべき医療の重点化…C
(2)診療体制の確立…D
(3)経営体制の構築…B
(4)一般会計による公費負担の適正化及び財務基盤の強化…C
(5)広報活動の充実…B
総合評価…C
評価基準:
[A]令和10年度の到達基準に達している
[B]概ね到達基準に達しつつある
[C]到達基準を下回る
[D]到達基準を大きく下回り、特に重点的に取り組むべき
詳細:市立病院 経営企画課
【電話】382-5151
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