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『檜山古事(ひやまこじ)の森』をご存知ですか?

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北海道江差町

●『檜山古事の森』とは?
椴川地区から東へ約4キロメートル山道を進むと『檜山古事の森』にたどり着きます。5ヘクタールほどの森の中に、ヒバ(ヒノキアスナロ)が1,100本植えられています。これらを200~400年かけて直径1メートルを超える大木に育て上げようと、20年前から関係機関の協力をいただきながら、森の手入れを続けています。

●『ヒバ』と『檜山』の関係性
渡島半島が生育の北限とされるヒバは、上ノ国町内を流れる天の川と、厚沢部・江差両町を流域とする厚沢部川に挟まれたエリアに群生していました。江戸時代、その木材は松前藩の財政を支え、ニシン漁とともに江差繁栄の礎となった歴史があり、ヒバを使用した歴史的建造物が数多く残されています。
ヒバは、材質がヒノキに似ているため、かつては檜(ひのき)が生育している山を檜山(ひのきやま)と呼びました。檜山が多く、林業が盛んだった江差周辺を、明治政府は、1869年の国郡制施行で檜山(ひやま)郡と定めました。この地名は、北海道の名付け親でもある松浦武四郎が建議したものです。

●『古事の森』とは?
法隆寺(奈良県)のヒノキ、中尊寺(岩手県)のケヤキなど、歴史的建造物を修復するには限られた条件を満たした木材が必要です。
しかし、長年にわたる過度の伐採や度重なる山火事で、「波打際より良材茂り」といわれた天然林は消失し、森林資源は極度に減少しました。
このような状況を踏まえ、林野庁では、作家の故・立松和平氏の提唱を受け、木の文化の継承に貢献する森林づくり活動を推進するため、「木の文化を支える森」制度を創設し、この森のうち、特に歴史的建造物の修復に必要な木材のための森づくりを「古事の森」と呼んでいます。
古事の森は全国に10か所設定されており、道内は江差町の「檜山古事の森」だけです。
立松さんは「日本の文化の根底は、森」と唱え、「今植えなければ、400年後、いや200年後の日本の文化はないのです。私たちの未来をつくるために、今、木を植える」とのメッセージを残しました。

●今秋で開設『20周年』
『檜山古事の森』は今秋で開設20周年を迎えることとなりました。10月18日(水)には、現地において記念行事を開催する予定となっております。
※記念行事の詳細は次号「広報えさし10月号」でお知らせします

お問い合わせ先:檜山古事の森育成協議会 事務局…産業振興課林務係
【電話】52-6729

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