今年4月に小学校6年生と中学校3年生を対象に行われた文部科学省の「全国学力・学習状況調査」の結果をお知らせします。
今年度の調査は、国語と算数(数学)の筆記テストと学習用タブレットを使ったオンラインアンケートによって行われました。
なお、本調査の結果は、学力の一部や教育活動のー側面を表すものであることをご留意ください。
町教育委員会は今後も引き続き、保護者・学校・地域・行政が現状や課題を共有することで、子どもたちのさらなる学力向上と学習状況の改善に努めます。
1 教科に関する調査(正答率の傾向)について
(1)小学校(6年生)の結果
・国語は、全道平均と全国平均を大きく上回っています
・算数は、全道平均と全国平均を上回っています
(2)中学校(3年生)の結果
・国語、数学ともに全道平均と全国平均を下回っています
2 児童・生徒の質問紙調査について
(1)全国のポイントより高い内容
[1]小学校(6年生)
・いじめはどんな理由があってもいけないと思う
・困りごとや不安を学校の先生などに相談できる
・授業でICT機器をよく使っている
[2]中学校(3年生)
・ICT機器を活用し、楽しみながら学習している
・国語で表現の効果を考えて文章を書いている
・英語でスピーチをする授業を行っている
(2)全国のポイントより低い内容
[1]小学校(6年生)
・朝食を毎日食べている
・休日に1時間以上、勉強している
・毎日、同じくらいの時刻に寝ている
[2]中学校(3年生)
・授業以外で1日2時間以上、勉強している
・国語の問題で、解答を文章で書く問題を最後まで書こうと努力した
なお、小学校と中学校に共通して、全国・全道・江差町ともにテレビゲームやスマートフォンによる動画視聴などに使う時間が多い結果となっていますが、江差町においては、その使い方を家の人と約束し、守っている児童生徒の割合が全道・全国を上回っています。
3 ご家庭で取り組んでほしいこと
(1)家庭学習については、昨年度は70%近くの小学生が1日1時間以上取り組んでいる結果となっていましたが、今年度は50%を下回っています。一方、中学生では1日2時間以上取り組んでいる生徒が昨年度の10%から20%近くまで増えているものの、今後も学年に応じた時間を目安として、毎日の学習を生活時間帯に組み込み、家庭学習の習慣化を図ることが大切です。
(2)学力の土台は、元気な体と心です。今後も「早寝・早起き・朝ごはん」を中心とした“みんなで育てる「えさしっ子」運動”を共に進め、子どもの生活リズムを整えることがとても大事です。
4 江差町の学力向上の取り組み
(1)「江差町学力向上対策会議」を設置し、学力調査などの分析結果及び各校における学力向上の取り組みについての交流や学習習慣が身につくための協議を行い、日々の学習指導に生かす取り組みをしています。
(2)複数の教員による授業を工夫し、子ども一人ひとりが学習内容を確実に理解し定着できるように努めています。
(3)北海道教育委員会のチャレンジテストを活用し、学習内容の定着状況を把握しています。また、浮き彫りとなった課題を解決する取り組みを行っています。
(4)義務教育9年間で地域の子どもを育てる視点から、小中一貫教育や小中連携の取り組みを進めています。
(5)ICT機器の積極的な活用により、学習効果を高めるよう努めています。また、全校にAIドリルを導入し、児童・生徒各々のペースに応じた学習を進めています。
(6)学校の裁量で柔軟に学習活動や教員研修を実施できる「学びのカタチづくり推進モデル事業」を実施しています。
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