文字サイズ
自治体の皆さまへ

町長日誌

9/20

北海道池田町

◆12月4日(月) 安井 美裕
2年ほど前から、NPOスローライフ・ジャパンという団体の月例オンライン勉強会に、自宅から気軽に参加しています。
「スローライフ」とは、のんびりと過ごしながら、人生を楽しみ、生活の質を高めようとすることを指します。しかし、スローライフ・ジャパンでは、単なるライフスタイルのレベルにとどめず、価値観の変化から新しい暮らし方をつくり上げ、手間暇かけて魅力ある地域をつくり出すことを目指しています。
勉強会では、全国各地でさまざまな活動を行っている方が講師役であるスピーカーを務めます。講演後は質疑応答を行い、興味深い議論が交わされます。ただ、スピーカーはスローライフの視点を重視して活動している人ばかりではありません。事実、私も、池田町のワイン造りやまちづくりについてスピーカーを務めたことがありました。
改めて「スローライフ」を考えてみたいと思います。同団体の立ち上げにも尽力されたジャーナリストの故筑紫哲也(ちくし てつや)さんは、著書「スローライフ―緩急自在のすすめ」の中で、スローライフを言い表す最良の言葉は「緩急自在」だと言い、スローか、ファストかの二者択一ではなく、両義性(対立する2つの解釈が共に成り立つこと)を大切にすべきであり、鍵は「自(おの)れが在(あ)る」自らが緩急のペースを選び取ることだと述べています。
さらに、「早起きは三文の徳」と言ったかと思えば「慌てる乞食(こじき)は貰(もら)いが少ない」と言い、「早飯も芸の内」と言ったかと思えば「急がば回れ」と言い、果てには「果報は寝て待て」と言うのが日本人だと。確かに、緩急自在に振る舞ってきたのが日本人だと思います。
そして、「ライフ」という言葉には、「生活」「暮らし」に加え「生命」「人生」という意味があります。緩急自在に、心豊かに、自分の「生」に向き合い、生きている「地域」をじっくりと見直す。そんな生き方こそスローライフではないかと、少々分かった気分になっています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU