■泣き寝入りしないためには
「泣き寝入りしかないんですか?」と聞かれることが、たまにあります。私は、法的に権利があるのに、諦める必要はまったくないと思っています。今回は、常日頃どのようなことに気を付けていれば、「泣き寝入り」しないで済むか、解説します。
まず、約束は書面で残しておくことです。あなたにとって重要な約束でも、相手にとってはそうでもないかも知れません。あなたが、その約束に基づいて、相手に「〇〇してください!」とお願いしても、相手が「覚えてない!」というなら、どうしたらいいでしょう?裁判所に「権利がある」と判断してもらうためには、「権利がある」と示す証拠が必要です。この証拠になるのが、書面です。「契約書」などが代表です(なお、書面の題名は重要ではありません。)。「いくら払います」とか「〇〇します」とか書面が残っていれば、裁判所も「あなたにはこんな権利があるんですね!」とよくわかります。
次に、約束する相手を選ぶことです。「1か月後に100万円返す」という約束をしてもらっても、相手が、日々の食費にも困っているような人で、お金がまったくないのであれば、100万円返してもらうことはできません。裁判所から「100万円払いなさい!」と言ってもらっても無理です。何か約束をする前に、「この人は約束を守れる人かな?」ということは意識して確認してください。
最後に、頼れる人を見つけておいてください。気を付けていても、トラブルに巻き込まれることはあります。
そんなとき、役場の人とか、友達とか、困ったときに相談できる仲間を持っておいてください。事故などに巻き込まれることもあるので、保険も自分を守ることにつながります。「任意保険に入っていないのに、交通事故を起こしてしまった!」とアドバイスが難しい相談をよせられたこともあります。また、どんなことでも気軽に相談できる弁護士などの専門家を、私でなくてもいいので、見つけておけば、困ったとき、安心できると思います。
問合せ:岩内ひまわり基金法律事務所
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