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町長コラム No.19

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北海道浦幌町

■浦幌町長 井上亨

ど派手な袴に身を包み、金髪リーゼントの若者たち。これは、某県で行われた二十歳を祝う集いの様子。初めて見た時は驚きましたが、毎年この時期にテレビ放送されるうちに恒例行事のようにもなっています。
一方、1月12日には浦幌町のはたちの集いが中央公民館で開催されました。
式典が始まる前、久しぶりの再会を喜び、写真を撮りながら笑いあう姿を見ると、幼い頃の彼らを思い出してしまいます。
どこかまだあどけなさが残る表情を見ていると微笑ましく思えてなりませんが、交通安全宣言、はたちの誓いを読み上げる彼らは堂々としており、最後の答辞では自覚と責任を持ち夢に向かって進んでいくという強い言葉に心を打たれました。
この時、30年前に同会場で行われた自分の成人式の光景が脳裏に浮かんできたのです。
役場職員だったこともあり私が答辞を担当することになりました。しかし、人前で話すことなど慣れておらず、何度も練習を重ねて本番に臨んだのです。
準備万端と思っていたのですが、いざ答辞を読もうとしたその時、急に膝がブルブルと震えだしたのです。
結局、震えを止められないまま汗まみれで読んだ答辞は人生でも忘れられない苦い記憶となりました。
それに比べ目の前で落ち着いて話す彼らの姿は、過去の自分とは雲泥の差があり、ただただ感心するばかりです。
全国各地で歴史や文化が違いますから冒頭に紹介した若者を否定するものではありません。
しかし、絢爛豪華な着物に身を包み、派手なパフォーマンスで自分を大きく見せる姿は逆に幼く感じてしまいます。
むしろ、礼節を重んじ、落ち着いた態度で振る舞う浦幌の若者たちこそ頼もしく映るのです。
二十歳の節目を迎えた皆さんのこれからの人生が希望と可能性に満ち溢れ、夢に向かって羽ばたけるよう心からご期待を申し上げます。

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