乙巳(きのとみ) 努力を重ね、物事を安定させていく年
新年明けましておめでとうございます
■浦臼町長 川畑 智昭
令和7年の輝かしい新春を迎え、ご家族の皆様とご健勝にて新年を迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。町民の皆様には、日頃より町政の推進に対し格別のご理解とご協力を賜り、心より厚くお礼申し上げます。
昨年も様々なことがありましたが、終始明るい話題を提供してくれたのはドジャースに移籍した大谷翔平選手ではなかったでしょうか。開幕当初から目覚ましい活躍を続け、シーズン終了時には本塁打と打点の2冠、史上初の50-50を達成し、ワールドシリーズで優勝、夢であった世界一を達成するなど、誰もがなし得なかったことを次々と実現する姿は、私たちに活力と希望を与えてくれました。しかし、こうした明るい話題がある一方で、ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ地域における紛争は一向に終息の気配が見えてきません。また、国内においても昨年の元日に能登半島を襲った震度7の大地震は正月気分を一変させ、いつどこで起きてもおかしくない自然災害の恐ろしさを全国民が目の当たりにした惨事となりました。被災者の方々にお見舞い申し上げるばかりですが、避けようのない災害とは異なり、国と国の争いは当事国の誰かの意思で終わらすことが出来るはずです。今年こそ穏やかに終息に向かい、世界が平和で明るく希望の持てる年になることを皆様とともに願いたいと思います。
さて、町の動向に目を向けますと、農業分野では近年続いていた猛暑が影を潜め穏やかな天候に恵まれたことにより、農作物全般につきまして良好な生育となりました。特に水稲につきましては、作況指数が103、整粒歩合など品質面でも良質な上、昨年夏場からの米不足の影響から米価の面でも高位に推移したことにより、農業資機材や燃料の高騰にご苦労された農業者の皆様にとっては、正に恵の秋となりました。昨年は、農業の憲法と言われる「食料農業農村基本法」が改正され、今後持続可能な農業施策が打ち出されることになりますので、町としても引き続きスマート農業や高収益作物への取り組みなど積極的に進めてまいります。
また、昨年の5月に「多世代交流施設えみる」がオープンしました。開館当初から多くの皆様にご来場いただき、新しいイベントや会合なども実施され、既に一万人を超える方々にご利用いただいています。町の中心部に設置した賑わいと交流の拠点、今後とも皆様には活発な利用をお願いいたします。
今年は巳年です。干支としては乙巳(きのとみ)の年になりますが、これは「努力を重ね、物事を安定させていく年」という意味があるそうです。複雑化、多様化する国際情勢や豪雨、地震など自然災害の猛威など厳しい時代を迎えていますが、皆様のこれまでの努力が報われ安定した日常生活と経済活動を営める充実の年となりますことを心からご祈念申し上げますとともに、ご健勝とご多幸を念願いたしまして新年のご挨拶といたします。
■浦臼町議会議長 小松 正年
新年、明けましておめでとうございます。
町民の皆様におかれましては、新年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、日頃から浦臼町議会の活動に対しましてご理解と温かいご支援、ご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
昨年1月1日に、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生しました。令和6年11月26日現在の被災状況は、災害関連死を含む死者462人、負傷者1,345人、住宅被害139,690棟と、甚大な被害となりました。また、9月には台風14号から変わった低気圧による記録的な大雨となり、河川の氾濫や土砂災害が多発し、石川県では15人が犠牲となりました。亡くなられた方のご冥福と、被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。
地球温暖化の影響もあるのか、毎年、大きな自然災害が日本の各地で起きています。いつ起こるともわからない災害に対して、災害に強い町づくりと、万が一災害が起きた時に迅速に対応するため、皆様それぞれが事前に準備をしておくことも大切ではないでしょうか。
世界に目を向けると、世界経済はインフレの沈静化と貿易持ち直しなどの背景もあり底堅い成長を維持していますが、今後、第2次トランプ政権の政策に左右されるだろうと見られています。トランプ氏が掲げる「米国第一」の政策は、追加関税を筆頭に世界経済に大きな影響を及ぼす可能性もあり、再度米国のインフレや金利、為替を通じて世界に波及すると考えられています。今後もトランプ氏の政策に注視する必要がありそうです。
さて、本町の基幹産業である農業に関して、水稲は概ね順調に推移していました。しかし移植直後の低温による初期生育の遅れ、8月下旬の局所的な大雨や風雨による倒伏が見られましたが、全体としては登熟が進んだことで、9月上旬からの刈り始めとなり、近年になく収穫が早まったところです。収量、品質については平年を上回り、作況指数は北中空知103となりました。11月5日のピンネ農協調べによると、高品位米の出荷比率は26.4%となり、また、色選預米は12.5%と低い割合になりました。昨年の米の販売価格は、8月からの全国的な米不足の影響もあり、「平成の米騒動」以来31年ぶりの2万円超えとなったことで、農家経済には良い一年になりました。その他主要作物、小麦・大豆・ソバの収量は平年並みで、ソバの品質は一等品が多い年となりました。
商工業では、エネルギー、材料等の高騰など、依然として物価高騰の影響による経営の悪化が続いていること、人手不足や高齢化によって事業の継続が大変困難な状況になっているところであり、事業継承は重点課題と思われます。
浦臼町議会では議会活動として、町民の声を聞く議会懇話会を行います。多くの町民の皆様、各団体の皆様と懇談を行い、いろいろなご意見を聞かせていただきたいと思っていますので、皆様のご参加、ご協力をよろしくお願いいたします。
結びに、今年一年が皆様にとって大きく飛躍する明るい年になりますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>