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⼦育てだより

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北海道清水町

『⼦どもの気持ちについて』
〜⼦どもが頑張れない時の親の⼼がまえ〜
記 ⾼橋 宏典 臨床発達⼼理⼠

ある日、急に子どもが「学校やこども園に行きたくない」と言って動けなくなって泣いてしまう、ときには行き渋りがあるなどの経験をした親子は、少なからずいるのではないでしょうか。
このようなとき、親は励ますつもりで「頑張って行っておいで」と声をかけて送り出すことが多いと思いますが、「休んでいいよ」とはなかなか言えないものです。もしも、親の都合がつくなら「一緒に休もう」と言ってあげ、子どもの近くでいつも通りの生活を過ごしてみてください。
そして、子どもが何かを話してきたら、子どもの目線の高さで目を見ながら話してあげる、子どもへ微笑みかけ、子どもの笑顔には即応答してあげる、年齢に合わせてやさしくボディコンタクト(肩をポンポン、背中をさするなど)を心がけてください。
本当は、学校やこども園に行かないといけないと、子どもは理解しています。
でも、どうしても頑張れない理由があって、自分は頑張っているのに大人から「頑張れ」と言われ、辛く悲しく打ちのめされて心が悲鳴をあげている心情を理解してあげてください。
子どもは怖がりやすく、不安を持ちやすいです。そのため、身近な信頼できる人にくっついて安全感や安心感を得ようとします。
これを『アタッチメント』と言います。このアタッチメントがいかに確実に安定して経験できているかが、生涯にわたる心身の健康の発達の鍵となります。
子どもは、アタッチメント関係を土台にして自分の世界を広げていきます。そして、自立していくときの安全基地(親など)となります。
子どもが何かに挑戦して失敗したとき、そこに安全基地(親など)があると立ち戻ることができて、再び挑戦しようとします。うまくいけば達成感を持ち、自尊心が育ち、自分への信頼につながります。
休みぐせがつき、もう学校やこども園に行けなくなるのではないかと、親が心配するのは当たり前のことです。
でも、今は人生において必要な羽休み。長引く休みの場合は、サナギになって気持ちや心を充電している最中と理解し、いつの日か羽化して羽ばたける日まで、親は長い目で待ってあげてほしいと思います。

※今後も定期的に「⼦育てだより」を掲載する予定です。

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