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【特集】わたしたちの「普通」は、誰かにとっての『特別』だった。(4)

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北海道清水町

■もっと心にゆとりを持って、子育てできるような気がします。
カタールから、1週間プランの保育園留学に来た菅野さんご家族。カタールの前は神奈川県に住んでいた菅野さんに、関東圏との子育て環境の違いを話していただきました。

◆菅野さんファミリー
カタール駐在
父:立基さん(40代/会社員)
母:幸さん(30代/会社員)
子:吏巧くん(6才)

◇夏に外で遊べる北海道へ 清水町の利便性にびっくり
今住んでいるカタールは暑い砂漠の国なので、息子の吏巧(りく)が自然と触れ合える機会がなくて。せっかく日本に帰国するなら、自然と触れ合いながら日本人のお友達と思いっ切り遊んで欲しいなという想いが強くて、保育園留学をしようと思いました。
夏に外で遊ぶことを考えたら留学先は北海道が良いなと思ったのと、母親と息子の2人で来る可能性があったので、車がなくても生活できそうな清水町を選びました。実際に来てみると町のスーパーマーケットで何でも揃うのにびっくりしました!関東圏だと何軒も回って物を揃えることもあるので、町の利便性に驚きました。

◇先生の対応や園児の雰囲気が親の安心につながった
保育園留学初日に、お迎えに行ったとき、先生が息子の写真を撮ってくれていて、写真を見せながら様子を細かく教えてくれて、それがすごく、わたしたちの安心につながりました。
園児たちもウェルカムな雰囲気を出してくれて、息子がすぐ馴染めた感じがありました。きっと子どもたちも楽しいのだろうなというのが伝わってきましたね。「今日また新しい子が来たよ」という風土が根付いているのだなと感じました。

◇こども園に自分で連れて行けるのも大きな違い
カタールの前は神奈川県に住んでいました。通っていた幼稚園には駐車場が無かったので、園バスで通わせていたこともあって、親が園に行く機会がなかなかありませんでした。清水町だと、車でこども園へ連れて行けて、先生の顔を見て話せたり、子どもの様子を知れたり、安心感が全然違うなというのは大きいです。自分で連れて行けたとしても、関東圏だと、そこから満員電車に揺られて会社に仕事しに行って…という親の疲弊度も違いますね。
子どもの送り迎えという面も、子育てのしやすさにつながってくるのかなと思います。ワークライフバランスという意味では、もし清水町に自分たちの仕事があって、こども園に預けることができれば、もっと心にゆとりを持って、子育てできるような気がします。

◇清水産食材をふんだんに使った給食
こども園の給食は“手作り”にこだわり、清水産食材を積極的に使っています。「化学調味料は一切使わず、カレーも小麦粉から手作りです」と話す調理士の伊藤さん。栄養士の横田さんは「アレルギーに対応できるよう、米粉なども使っています」と話してくれました。給食を食べた吏巧(りく)くんは、苦手意識のある食べ物を「全部食べられた!」と両親に報告したそう。また、園内にはその日の給食見本が置かれ、内容を実物で見られるようになっています。

◇おむかえテイクアウト
おむかえテイクアウトは、いつもとは違う環境で料理をするのが大変という保育園留学の方に向けて、子どものお迎え時に、おかずが受け取れるサービスです。このサービスを提供する、ごはん屋ゆめあとむの佐々木さんは「せっかく清水に来られるので、できるだけ地元食材を味わえるメニューにしていて、お子さんが喜びそうな可愛らしい仕上がりにしています」と話してくれました。

◇いつだってウェルカムな園児たち
園児たちは、いつだって新しいお友達をニコニコの笑顔で迎え入れてくれます。登園初日からクラスのみんなに溶け込んだ吏巧(りく)くん。水遊びのときには、同じクラスの紅羽(くれは)くんと何色の水を混ぜようか相談しながら遊んでいました。

■ご自分の地域にはないものを感じてもらいたい
ごはん屋ゆめあとむ
佐々木 千里さん

保育園留学と初めて聞いたときは「園児が留学してくるの?」と思いましたが、詳しく聞いてみると、違う地域の方に清水町のことをわかってもらえる良い機会だと感じました。町の人口がどんどん減っているので、短期間であれ町に来ていただいて、まずはご自分の地域にはないものを感じていただきたいですね。
そして、清水町で体験したことが良い思い出になって、お子さんが大きくなったときに「そういえば小さい頃に清水町に行ったな、また行きたいな」と、何かのきっかけで寄ってくれたり、もっと言えば、将来この町に住みたいなと思ってくれたらうれしいです。

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