【今年の一字】敏
今年の一字を揮ごうされたのは 書家 斎藤 露石(ろせき)さん
地元滝川で書道塾を開いて60余年。文化の振興発展に多大な貢献を果たし、数々の賞を受賞されています。昨年10月には、姉妹都市提携を結ぶロングメドー町へ、斎藤さんが揮ごうした書を滝川市からの友好の証として贈りました。
■「事に敏にして言に慎む」一年へ
滝川市長 前田 康吉
新年あけましておめでとうございます。市民の皆様におかれましては健やかに新年を迎えられたこととお慶よろこび申し上げます。また、日頃からの市政に対する深いご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。
最近は時の流れの早さを実感しています。昨年4月に4期目をスタートさせていただきましたが、もう2年目を迎えることとなります。
昨年の5月には新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行となりました。アフターコロナの時代を迎えた中、私たちの生活に目を向けますと、さまざまな問題が露呈してきております。特にエネルギーと物価の高騰は市民生活に与える影響は大きなものがあるため、生活支援と市内事業者の応援に一世帯一万円の生活応援クーポン券を発行させていただきました。これにより4億円の経済波及効果が見込まれ、市民の皆様の生活の一助にしていただけたものと思っております。
夏は記録的な猛暑となり、学校の授業もままならないことから、クーラーの設置が課題となりました。市としては、子どもたちの命を守るためにも最優先の課題と捉え、今年と来年ですべての学校にクーラーを設置する予定であります。
市民の皆様からの要望が多かった駅前周辺の整備につきましても、専門部署を設けて取り組みを始め、スマイルビルを取得し、整備に着手しました。新たな再生拠点には懸案だったホール機能を整備することに決定しましたが、その他複合する機能は検討中であることから、早期に基本構想をまとめ、市民の皆様にご意見を伺う段階に入れると考えております。今後、人々が集い、賑にぎわう駅前をつくり出すため全力を尽くす所存です。
また、旧江部乙中学校の校舎等については、北大発のベンチャー企業である「レタラ」さんからご活用の提案をいただきました。宇宙ロケットのエンジン開発を進めるというとても夢のある会社です。市民説明会では近隣住民の皆様の理解もいただきました。同社は子どもたちへの教育等地域貢献も考えていただいておりますので、子どもたちにとっても将来的に夢のある事業になると期待しております。
さらに、温水プールとふれ愛の里についてです。まず、温水プールにつきましては、「スコーレ」さんに引き継いでいただき、改修のあとに再開していただきました。学校のプール授業も滞りなく行われ、お年寄りの健康づくりにも活用いただいております。
ふれ愛の里につきましては、市内唯一の公共温浴施設として一年間滝川振興公社で運営して参りましたが、経営は順調であり、引き続きもう一年同様の運営を続けながら、将来の運営の仕方を検討していきます。
私は本年の一字を「敏」としました。喫緊の課題に直面する中、「敏速」にスピード感を持って仕事を進め、「ちょうどいい田舎滝川」づくりに努力して参ります。
今年一年の市民の皆様の安寧とご健勝を願い、新年のご挨拶とさせていただきます。
■「下意上達」の精神で身近で開かれた議会に
滝川市議会議長 山本 正信
あけましておめでとうございます。市民の皆様におかれましては、輝かしい新春を健やかにお迎えのことと、お慶び申し上げます。また、日頃より、市政発展ならびに議会運営や議会活動に対し、深いご理解と温かいご支援、ご協力をいただいておりますことに、心からお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、約4年間にわたり猛威を振るった新型コロナウイルスは、感染症法上の位置づけが5類に変更となり、コロナ前の日常に戻りつつあります。一方でコロナ禍を経たことによる社会構造の変化や地域経済の低迷、さまざまな世界情勢による物価の高騰など市民生活に多大な影響を及ぼす新たな喫緊の課題も発生しました。「滝川市生活応援クーポン券発行事業」を実施するなど影響緩和に努めてきましたが、今後も経済情勢や国、北海道の動向を注視しながら市議会としても的確に対応して参りたいと考えています。
また、記録的な猛暑により、学校が休業や短縮授業を余儀なくされるなど子どもたちの生命と健康を守るための取り組みも求められました。こうした課題にもスピード感を持ってしっかり対応していきます。
さて、市政運営の基本となる滝川市総合計画をはじめ、立地適正化計画、公共施設個別施設計画が昨年、計画初年度を迎えました。今後各計画が着実に実行され、人口減少下にあっても将来に希望が持てるまちの姿を具体的に描いていくこととなります。関連で申し上げますと、長年懸案であったスマイルビルが取得されました。さまざまな議論がありましたが、まちの玄関口であり、滝川の顔でもある滝川駅周辺地区の再生はこれからのまちづくりに必要不可欠であるとの判断の下、今後官民、議会が連携して知恵を出し合いながら賑わいのある空間づくりを進めていきたいと考えています。
近年地方議会は、議員の性別や年齢構成の偏り、なり手不足の深刻化、議会への関心の低下などの厳しい課題に直面しています。地方自治法の一部が改正され、議員の兼業規制の緩和や、地方議会の役割および議員の職務等を法律上明確化することが実現するなど、多様な人材の地方議会への参画促進に向けた環境整備が進められていますが十分とは言えず、さらなる取り組みが求められています。そうした状況の中、4月の市議会議員選挙により16人の議員が選出され、新たな議会がスタートしました。年齢層や背景が異なる5人の新人が加わったことで、これまでにも増して市民の皆様の声が反映される議会となることが期待されます。
市議会といたしましても、今年は「下意上達」の精神で市民の皆様に「身近で開かれた議会」となるよう、活性化に取り組むとともに、行政運営の監視役として、山積する課題に対して行政と議論を重ね、解決に努めて参ります。
結びに、本年が市民の皆様にとりまして幸せで実り多い、希望に満ちた年となりますことを心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。
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