▽9月1日は「防災の日」
1923年9月1日に発生した関東大震災をきっかけに、国民に防災対策の大切さを広く理解してもらうために、毎年9月1日は「防災の日」と制定されました。また、9月は台風の被害が多い時期であることから、防災月間とされています。猿払村でも9~10月にかけて様々な防災行事が行われました。
▽猿払村の取り組み
最近は村主催として防災行事の取組は行っていませんが、鬼志別連合自治会南町内会や浅茅野地区自主防災組織、地域交流施設「楽楽心」が防災意識の向上を目的として防災訓練を実施しています。
▽災害について学習する
村内の全小中学校では毎年、1日防災学校を実施しており、避難所生活体験や避難所運営ゲームの実施、AED操作訓練や津波・大雨等に関する防災気象に関する学習を行っています。自助や共助の要素を取り入れながら自分の地域を知り、地域で発生する可能性が高い災害について学び、自分たちの地域で発生する可能性が低くても、他の地域で発生する可能性がある災害についても学習を行っています。
今回は、9月11日に行われた浅茅野小学校「1日防災学校」、9月29日に行われた浅茅野地区自主防災会の防災訓練の内容を紹介します。
■浅茅野小学校「1日防災学校」
▽かるたで楽しく防災知識を学ぶ
「北海Do防災かるた」とは、北海道の子どもたちが、かるたを通じて楽しみながら防災知識を学べるようにと、平成29年3月にほっかいどう防災教育協働ネットワークの協働プロジェクトとして作成されたものです。
▽雲を作ろう!
雨に関する授業では、「北海Do防災かるた」の内容を復習しながら、机に置いたゴム板を引っ張ることで大気圧の大きさを体感したり、ペットボトル・エタノール・炭酸キーパーを使って雲を作る実験を行いました。ペットボトルの中に雲ができると、児童たちからは思わず「おお~!」という声が上がります。参観日ということもあり、保護者と一緒に実験を楽しむ児童も。
▽実際に大雨を体験
雨量測定の仕組みや雨の強さと降り方を学んだあとは、レインコート・長靴・傘を身に着けて実際に強い雨を体験。1人目の体験が終わると次々に手が上がり、児童たちは積極的に強い雨を体験する様子が見られました。中には、レインコートと長靴のみで挑戦する児童やお天気リポーターになりきって雨の強さを伝える児童もいました。
■浅茅野地区自主防災会「防災訓練」
▽避難所の生活を体験
最初の避難所体験では、参加者同士で協力しながら、ひなんルームとエアベッドを組み立てました。ひなんルームとは、災害時にプライバシーを確保するために使用する屋内型テントで、こちらを使用すれば避難所生活でのストレスを軽減することができます。エアベッドは、空気を入れ、膨らませて使用する簡易的なベッドです。今回の訓練に使ったエアベッドは、ポンプ部分を足で踏みながら空気を入れる仕組みのため、子どもや高齢者の方でも空気を入れ膨らませることができました。参加者からは「思っていたよりも簡単に組み立てられた」との声もありました。エアベッドに寝てみた参加者からは、「空気をたくさん入れると寝返りがうちやすい」「地べたに寝た時よりも起き上がりやすい」といった感想がありました。
▽ラップポントレッカーとは?
組立てトランク型自動ラップ式トイレ「ラップポントレッカー」とは、排泄物をラップで密封することができるトイレです。これにより、においも密封され、汚物に触れることなく処理が可能なため、感染症対策をしつつ後処理を行うことができます。今回はコーヒーを使い、実際に動かしてみました。参加者は「袋(ラップ)がなくなったときはどうするのか」など、積極的に質問しており、職員からのちょっとしたクイズなども交えながら、興味深そうに説明に耳を傾けていました。
▽発電機の使い方を学ぶ
防災資器材取り扱い訓練では、実際に発電機を動かしたりしながら、その仕組みや使用する際の注意点などについて学びました。
▽非常食を食べる
炊き出し訓練では、非常食のアルファ化米とカレー、焼き鳥の缶詰を試食しました。参加者からは「思っていたよりも美味しかった」「量も多いため、お腹いっぱいになった」といった感想がありました。
▽自治会長より
浅茅野自治会玉田会長より「地震はいつ自分のところに来るかはわかりません。タンスを留め具で固定する、冬には寝室の窓付近を除雪するなど、日頃から自分たちにできることをやっていくことが大切です。」といった感想がありました。
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