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みんなの診療所No.27

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北海道由仁町

■運動と栄養
理学療法士 近野純平
高齢者の入院では、リハビリがなかなか進まずに入院期間が長くなる方がいます。その原因のひとつに食事量の低下があります。
現在、高齢者の約3割近くが「低栄養」状態にあると言われています。「低栄養」とは「栄養失調」のことで、簡単に言えば、身体に必要な栄養素が不足している状態を指します。
「低栄養」状態は、筋肉量が減少し、身体機能が低下している状態「サルコペニア」や、筋力や心身の活力が低下した状態である「フレイル(虚弱、老衰)」を引き起こします。
フレイルを見きわめる5つの基準は、「体重減少」、「筋力低下」、「疲労感」、「歩行速度」、「身体活動」です。

体重減少:意図していないのに、6か月で2kg以上の体重減少がある。
筋力低下:握力が、男性では26kg未満、女性では18kg未満。
疲労感:ここ2週間、わけもなく疲れたような感じがする。
歩行速度:以前にくらべて歩くのが遅くなったと感じる。
身体活動:(1)軽い運動・体操をしていない。(2)定期的な運動・スポーツをしていない。

これら5つのうち、3つ以上に該当すると「フレイル」です。1つまたは2つに該当する場合は、フレイルの前段階である「プレフレイル」です。
加齢とともに運動能力も低下している状態に加え、運動に必要とされるエネルギーなども不足している状態で行う運動は大変危険です。
運動は健康の第一歩ですが、運動をしただけではその効果を活かせません。本当の健康づくりのためには、運動のできる身体づくりが基本です。
そのうえで、運動することにより「サルコペニア」や「フレイル」の予防につながります。
そのためには、不足している栄養素をきちんと補うことが重要で、毎日3食をしっかり食べ、特に「タンパク質」の肉・魚・卵・大豆製品を毎食食べるように意識しましょう。

■町立診療所8月診療医師予定表

問合せ:
事務局事務担当【電話】0123-83-2031
医療福祉相談センター(地域医療連携室)【電話】090-2207-3701
町立診療所ホームページ【URL】http://yuni-clinic.com

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