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由仁町地域おこし協力隊隊員だより第104号

15/22

北海道由仁町

前回の「シニア向けのウェアラブル端末」についての記事に多くの反響をいただきありがとうございました。
さて、今回は小学校の保護者様からいただいた「子供のSNS利用は危険なのか?」というご質問にお答えします。
先に結論を申し上げますと「子供のSNS利用は危険であり、必要なものでもある。」ということになります。矛盾していますがその理由を説明します。
SNSの簡単な特徴だけを見ると、単なるコミュニケーションツールであると認識してしまいがちです。ここが大きなポイントで、実際に各SNSが提供している各種サービスや機能は、中高生がさまざまな弊害にさらされる可能性があるということを理解する必要があります。
一部のSNSのサービスは、その利用に際して「18歳未満のユーザーには刺激の強い画像や動画は表示されない」という設定になっています。
しかし、その設定は決して厳格ではなく、あくまでも体裁程度のものでしかありません。
インスタグラムでは、写真や動画の投稿、ストーリー機能による一時的な情報共有などさまざまなコミュニケーションが可能ですが、匿名性や個別メッセージの機能が悪用される場合もあり、これにより悪意あるメッセージや不適切なコンテンツの拡散、ユーザーを罠に誘導する行為が起こり得ます。
ティックトックのリミックス機能のように、創造性を促進する側面がある一方で、ユーザーへのハラスメントにつながるリスクも存在します。これらの機能は便利で革新的ですが、その悪用には注意が必要です。
ここで言いたいことは「SNSは危険だから使わせるな!」ではありません。いつの時代も大事なのは「正しく理解して、正しくおそれる」ことです。
「魂を吸われる」と怖がり、多くの偉人たちの姿を今の世に残せなかった写真機。「悪魔の仕業」だと信じた人々に阻まれたトーマス・エジソン発明の電力とその送電網。
これらは、新しい技術を間違っておそれてしまったがために生まれた悲劇です。私たちはこれらの事例から学ばなければなりません。大切なのは「正しく理解して、正しくおそれる」ことです。

すでに世の中は変化を遂げ、「場所を問わない働き方」が選べる時代です。生活に直結するような情報は即時性をもって受けることができ、都心部へ進出せずとも高度な教育が受けられます。デジタルツールを正しく理解して活用し、得られた利点で生活の質を向上させる若者たちがすでに社会進出しています。
その時代を生きるため、しっかりとしたネットリテラシーを持ち、SNS程度の危険性には振り回されないことが肝要です。
これが最初にお答えした「危険であり、必要なものでもある」というフレーズの理由です。

地域おこし協力隊員学校ICT教育支援員 熊谷卓也
【E-mail】yuni-ict-supporter@town.yuni.lg.jp
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