■高齢者の栄養~長寿健診では全身の栄養状態を検査しています(血清アルブミン検査)~
年齢を重ねるにつれて「昔のように食べられなくなった」、食べ物の好みがかわり「あっさりしたものがいい」という声を聞くことがあります。これらは、高齢になると食べたものを消化吸収する「消化酵素」や、からだの働きを調整する「ホルモン」の分泌量が少なくなることによるものです。
私たちのからだは、食事から取った栄養をもとに、毎日大量の細胞をつくりかえているため、生きていくために必要な栄養素の種類と量は、高齢者の方も若い方と大きく変わらないといわれています。
食事量が減ると、からだを維持するために本来必要な栄養素が不足することにくわえ、肉、魚、卵、牛乳、大豆などのたんぱく質を消化吸収する消化酵素の分泌量が少なくなることで、からだの細胞につくりかえる力が弱くなります。
その結果、筋肉をつくる材料が不足し、歩く速度が遅くなったり、握力が弱くなるなどの筋力の低下が起こりやすくなり、疲れて外出しなくなることで、身体機能はさらに低下し、閉じこもりがちになる悪循環におちいります。からだを動かす機会や他者との交流が失われることによって心身が衰え、健康な状態と要介護状態の中間の「フレイル(虚きょじゃく弱)」へと移行していきます。
当町の後期高齢者を対象にした長寿健診では、栄養状態を調べる「血清アルブミン検査」を独自に実施しています。
アルブミンは、からだをつくる重要なたんぱく質の一種で、筋肉の材料であるたんぱく質が不足していないか確認することができるため、フレイルの予防に効果的な検査です。
フレイルを予防し健康な生活を送るために、年に1回長寿健診を受診し、健康状態を確認しましょう。
■1月以降に受診できる特定(若年・長寿)健診
問合せ:保健福祉課保健予防担当
【電話】0123-83-4750
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