■村の有害鳥獣対策に対する取組み
◆エゾシカ捕獲等事業
令和4年度からハンターにエゾシカの捕獲・駆除を委託しています。猟銃のほか、わなの設置を行い、エゾシカの捕獲に対する取組みを強化しています。
〔インタビュー〕
清藤 治仁(せいとう はるひと)さん
エゾシカ捕獲等事業を受託しているベテランハンターにインタビューしました
相棒の猟犬にも猟のノウハウを教えていて、一緒に巡回しています。
○エゾシカの駆除はどんなことをするの?
一日のリズムとしては、早朝から業務を開始し、日没まで見回りを行っています。
シカの出没痕跡は留寿都村全域に広がっており、朝の巡回で来た時にはなかった痕跡が午後にあるなど、刻々と状況は変化するため、農家さんや役場農林課とコミュニケーションをとりながら、出没しやすい時間帯を狙って現場に向かっています。
あくまで自分の考え方なのですが、シカは、意外と「時間割」で活動しているので、その時の天候なども併せて先を読んでいくと、狙った場所・狙った時間通りに出没することがよくあるんです。
また、撃つのは簡単ですけど、もし出没場所が畑だったら「なるべく畑を壊さないように」とか、駆除後の状況も考えながら細心の注意を払ってこの仕事をしています。
○エゾシカが減らない理由は?
繁殖能力がとても高いから中々減らないです。農地が格好の餌場だと認識し、電気柵を潜り抜けたりジャンプして飛び越えたりするのを覚える個体もおり、親が子に教えて年々賢くなってもいます。なので、こちらも常に工夫して新たなわなを仕掛けたりしています。
また、ハンターが少なくなっているのもシカが増える理由の一つです。若い人に教えないといけないと思うけれども、なり手が少ない。ハンターを目指す人が増えるといいですね。
○印象に残っていることは?
今のところ一番大変だった場面は、車に引き上げるには長い距離、そして急勾配な場所にシカが出没していたときです。登っていくのも下りるのもしんどかったです。また、ロープでシカを車の荷台まで引き上げる装置をまだ持っていない頃だったので、全て手で引き上げました。一人で対応することの辛さを実感しましたね。
○鳥獣の被害を減らすために何かできることは?
農家の皆さんをはじめ、私の仕事を理解してくださる方にいつも感謝しています。何かできることといえば、住民の皆さんにはぜひ農作物(家庭菜園も)や堆肥の管理を徹底して廃棄物も適切に処理するようにしてもらえるといいなと思います。これはヒグマや他の有害鳥獣の対策としても言えることだと思うので、ぜひ気を付けてほしいです。
◆有害鳥獣駆除事業
有害鳥獣対策として猟銃のほか、くくりわなの設置、捕獲に係る取組みを一般社団法人北海道猟友会倶知安支部留寿都部会に委託し、有害鳥獣駆除業務事業については、村内で主に活動する13名の有資格者にて、猟銃、くくりわななどの駆除業務のほか、有害鳥獣に係る情報共有、狩猟に係る許可従事者のとりまとめ等の活動をしています。
また、会員のうち5名については留寿都村鳥獣被害対策実施隊としても活動しており、有害鳥獣駆除の活動促進に日頃尽力頂いているところです。
◆有害鳥獣駆除巡回等事業
令和3年度から開始された「有害鳥獣駆除巡回等業務委託」では、シカのくくりわなを通り道に設置することから始まり、その後、捕獲の確認、撤去を繰り返し、捕獲後は車両へ引き上げ、処理施設へ搬入をしています。
この事業を受託している仁義和則(じんぎかずのり)さんは、農業者と連携し、ハンターの清藤さんとも協力することで、有害鳥獣駆除の実績を支えています。
◆留寿都村鳥獣被害防止対策事業
留寿都村では鳥獣による農作物等の被害防止を目的として、農業者が侵入防止電気柵を設置する経費の一部を助成しています(令和6年度の申請受付は終了しています。)。
農地を囲むように設置されているロープには電気が流れており、触れると感電しますので、決してロープには触らないでください。
■ヒグマの目撃情報をお寄せください
6月に村内3か所でヒグマの目撃情報が発生しています。
村内でヒグマを目撃したり、糞や足跡などの痕跡を見つけた場合には、迅速な対応が必要になる場合がありますので、役場農林課(直通電話【電話】0136-55-5253)又は留寿都駐在所(【電話】0136-46-3110)までご連絡をお願いします。
村ではヒグマの出没情報について、ホームページやスマホ向け防災情報等配信アプリ「るすっぴーナビ」、防災広報無線放送等を使用し、住民へのお知らせを随時行っています。
お問合せ先:農林課
直通電話番号【電話】0136-55-5253
※つながらない場合は代表電話番号(【電話】0136-46-3131)へおかけください。
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