今月から町内の文化財や伝承、昔のできごとなどを紹介していきます
■昭和48年小谷石豪雨災害
今からちょうど50年前にあたる昭和48年(1973)9月、小谷石地区を3度の豪雨が襲い、死者・行方不明者8名の大災害となりました。
中でも23日から25日までの集中豪雨では三つの河川すべての河床が埋没し、河口付近の家屋はほとんどが海に押し流されました。
小谷石土木現業所の雨量計では、24日13時から14時まで97ミリ、14時から15時までで133ミリという雨を記録。80ミリを超えると「息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる」ということですからその強さが想像できます(なお「バケツをひっくり返したような雨」は30~50ミリ程度です)。
のちに作られた文集には、昼のバスで向かったところ海岸道路の最初のトンネルを抜けたところで急に真っ暗になり、見たこともないような大粒の雨が降ってきた、とあります。また、災害時の様子として「バッファローの大群がおし寄せるように流れ」などと表現されています。
この災害で当時248戸あった小谷石地区のうち、全壊100戸、半壊24戸、被害額は22億円に上りました。災害後、約半数の世帯が小谷石から転居し、その際に作られたのが今のはまなす地区です。
■お知らせ
9/8から郷土資料館などで小谷石豪雨災害の写真などを展示します
<この記事についてアンケートにご協力ください。>