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しりうち小噺(こばなし)

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北海道知内町

■馬形神社
2月の最初の午(うま)の日を「初午」と言います。稲荷社では祭日とされます。
湯ノ里稲荷神社の裏に、「馬形神社」と刻まれた自然石の碑があります。馬形とは土や紙で馬の形を作ったもので、神馬の代わりに神前に奉納する物です。道南地方では馬頭(ばとう)観音を建立することが多く、馬形神社は珍しいものです。
この碑は元々上雷地区の住宅近くを流れる小川から発見されたもので、国道沿いに安置されていました。それを昭和3年頃、湯ノ里の能登谷吉三郎が「馬を飼養(しよう)し稼働させる者として馬の神社を路傍(ろぼう)の石のように置くのは深痛(しんつう)である」として譲り受け、湯ノ里へ移しました。それから昭和22年に湯ノ里部落会(今の町内会)が協議の上、現在地に遷座(せんざ)、建立されました。
馬は農業・林業、人や荷物を運ぶのに欠かせない存在でした。江戸時代末期に湯ノ里開拓を志し入植した人たちも馬を大事に扱い、祀ったのではないでしょうか。
碑が発見された場所は元々明治中期に木炭製造で財を成した能登谷源治(水田での稲作に成功した人物でもあります)の所有地でした。木炭生産に多くの道産子を使用していたため、馬の神碑を建立したのではないか、とも言われます。

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